服種別に快適と感ずる条件を短い用語で記述してもらい, それらを整理した結果は次のように要約される.
4-1外衣, 内衣にかかわらず, 快適性は機能特性と美的・心理的特性の両面でとらえられ, 中でも機能特性では素材と身体への適合に関する, 美的・心理的特性では色・柄・デザインに関する用語の出現が高い.
4-2服種により機能特性と美的・心理的特性の出現傾向は異なり, ジャケット, スーツ・ツーピース, ワンピース, ブラウス・シャツ, スカート等外衣として着用される服種は美的・心理的特性, 特に色・柄・デザインに関する用語の出現が高いが, 他の服種は機能特性と美的・心理的特性両面の用語が出現している.
4-3機能特性のうち, 素材に関する用語はII型, III型の服種に, 身体への適合はIV型の服種に出現が高い.
4-4美的・心理的特性に関する用語で最も出現の高い項目は色・柄・デザインで, そのうちデザインに関する用語が最も多く, 次いで色で, 前者は外衣として着用される服種に多く, 後者はいずれの服種にもほぼ近似の割合で出現している.
4-5項目別の年代差は, 機能特性の素材に関する用語に最も多く, 12服種中8種に出現している.
抄録全体を表示