繊維製品消費科学
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35 巻, 5 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • ―健康, 清潔, 安全を中心として―
    吉兼 令晴
    1994 年 35 巻 5 号 p. 230-236
    発行日: 1994/05/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
  • 鵜原 寿, 倉原 俊次
    1994 年 35 巻 5 号 p. 237-241
    発行日: 1994/05/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
  • (第1報) ―反応染料とピロバテックス加工の場合―
    中西 茂子, 増子 富美
    1994 年 35 巻 5 号 p. 251-261
    発行日: 1994/05/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    安全性と実際的使用の立場から染色布に対する耐洗濯性防炎加工と防炎加工染色布に対する紫外線照射の影響を観察することを目的とし, 染料母体が種々異なりハロゲン置換基を有し, 類似した官能基をもつ反応染料で染色した綿布に対して, 種々の助剤を用い8種類の加工条件下でピロバテックス加工した後カーボンアーク燈で24~48h紫外線を照射した.
    その結果は次のようである.
    防炎加工による変退色は染料構造の本質的な部位にはほとんど依存しない.すなわち同じ染料母体, 官能基をもつ染料が異なった耐加工性を示した.一方, 未加工布の場合と同様, 防炎加工染色布の耐光性は染料母体に大きく依存する.すなわち, アントラキノン系染料とビスアゾ系の数種の染料の耐光性は大きいのに対してモノアゾ系, フタロシアニン系のものは照射によりかなりの変退色を示した.この場合, 防炎加工は染料の種類と加工条件によって変退色の抑制および促進の両方の影響を与えた.
    加工条件に関しては, リン酸の添加はほとんどの場合変退色を増大したが, 尿素と塩化アンモニウムは変退色に対する耐性を増加する傾向を与えた.
  • (第3報) ―CIELAB表色系における耐光堅ろう度評価式の構成―
    佐藤 哲也
    1994 年 35 巻 5 号 p. 262-270
    発行日: 1994/05/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    現行の耐光堅ろう度試験法は多くの問題点を抱えており, 視感による評価を行うことは非常に難しい.そこで, 著者はブルースケールや着色布のカーボンアーク灯露光による色彩変動特性を解析し, 次式のCIELAB表色系に基づく堅ろう度評価式を構成した.
    FL=ln { (5-FC) / (2.15T1/2) } /ln0.7071
    ここで, FL: 耐光堅ろう度評価値
    Fc: CIELAB表色値から算出される変退色評価値
    T: 露光時間
    そして, 上式より算出できる計測評価値FLを用いて, 実際の着色物の耐光性評価を行った.その結果, 着色物の色彩変動特性とブルースケールの色彩変動特性は類似性があることが認められた.これにより, 視感判定ではなく, 客観的な評価法により耐光堅ろう度判定が行えると考えられる.
  • 山田 洋子, 森 美友喜, 丹羽 雅子
    1994 年 35 巻 5 号 p. 271-277
    発行日: 1994/05/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    縫目形成の基礎的研究として, 本研究では, 布の物理特性と針貫通力との関係を明らかにすることを目的とする, 結果を以下に示す.
    針が布を貫通する時の貫通力は, 針が布組織のどの部分を貫通するかによって大きく変動する.針の貫通により, 針穴が残る場合と針穴が残らない場合の貫通力の差は大きく, 貫通の機構を異にする.そこで, まず布に針穴が残らないグループIと針穴が残るグループIIを布の物理量によって判別するために, 判別分析を行い, 布のせん断特性, 表面特性, 布の構造に関係する通気抵抗, 布の単位面積当たりの重量を用いることによって判別精度の良い判別式を導いた.グループIIはグループIより貫通力の高い側に分布し, 貫通力の対数変換値が正規分布することを見出した.次いで, グループIについて, 判別式に用いたのと同特性を用いて, 布物性が貫通力を精度良く簡便に予測する式を導いた.さらに, 布損傷の判別式ならびに貫通力の予測式を, 各種の布に適用し, 式の精度が良好なことを確認した.
  • (第3報) ―泡沫の流動速度と拡散の境界層の厚さとの関係―
    小林 政司, 木村 玲子, 皆川 基
    1994 年 35 巻 5 号 p. 278-282
    発行日: 1994/05/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    分散染料 (C.I.Disperse Violet 1) によるナイロン6モスリン基質の泡沫染色において, 泡沫の流動速度がどのような影響をおよぼすのかを拡散の境界層 (diffusional boundary layer) の厚さを指標に検討した.
    泡沫染色では, 泡沫の流動速度が大きくなるにつれて拡散め境界層の厚さが小さくなり, 浸染におけるかくはんと同様の効果が認められる.またその流動速度が, 浸染における染色液内での繊維布の移動速度に比し非常に小さい範囲内でも, 拡散の境界層の厚さがきわめて小さくなった.したがって, 泡沫の流動がもたらす基質周囲の液流は, 浸染において期待できる液流とはその発生の機構がまったく異なり, 泡沫の流動速度が小さい範囲内で, 基質周囲に存在する液体の停留層を効果的に除去しているものと考えられる.
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