本報の目的は衣服購入時にブランドを念頭に置く購買者の属性を明らかにすることである.購買者とは女子大学生とその母親である.分析手法として数量化II類を用いた.結果は以下のとおりであった.
1) 購買者が購入時にブランドを念頭に置くことに基本属性 (世帯年収, 年齢, 職業) の影響は小さい.自己概念と情報源の影響が大きい.
2) ブランドを念頭に置く購買者 (この場合, 女子大学生とその母親) は自己のセンスに自信を持ち, 流行に敏感で衣服の値段に詳しい.念頭に置く者は置かない者よりも多く雑誌を購入する.そのジャンルはファッションが多かった.またテレビの利用時間, 友人との会話時間が長く, その話題はテレビとファッションが多かった.
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