W.&W.性を付与した改質綿布の洗たく後におけるシーム・パッカリングが何に起因するかを探究するため, 改質綿布2種・樹脂加工綿布・サンフォライズ加工綿布およびテトロンブロードを試験布とし, テトロンミシン糸・綿ミシン糸を用いて3, 000r.p.m.でミシンがけし検討した.
その結果, テトロンミシン糸の場合は, 改質綿布の伸度が小であるために, 縫製中の抵抗大で, まさつにより静電気を帯び, モノファイバーが相反発して糸の配列がみだれを生ずる.それが更に洗たくにより顕著になり, あるものは糸の列外にとびだして切断する.そのため, 縫糸が引っぱられて縫目がつられることがわかった.それは, 糸に帯電防止加工を施すことにより好成績を得た.
綿ミシン糸の場合は, 膨潤による収縮が一原因であるが, 他にも要因をなすものがあると思われるので今後の研究課題としたい.
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