天然皮革靴, 合成皮革靴, 人工皮革靴を特別に製作し着用実験を行い, 靴構成素材の靴内気候と着用快適感に及ぼす影響について検討した.靴内の温度・湿度は合成皮革靴着用時が大きく, 天然皮革靴と人工皮革靴とでは温度は同程度であるが, 靴内湿度は天然皮革靴の方が低い傾向が見られた.測定部位別の温度・湿度は高い順に趾間, 土踏まず, 土踏まずでのソックス上であった.不快感など主観的感覚は合成皮革靴着用時が一番大きく, 天然皮革靴と人工皮革靴は類似した傾向を示した.趾間の温度・湿度が主観的感覚に大きく影響を及ぼすことがわかった.
抄録全体を表示