静的ドレープ形状を対象として, ノード数などの検索条件を満足する多数の形状を提示し, 同時にその物性値を教示するシステムを開発中である.このシステムでは, ドレープ形状を検索条件ごとに多数提示することが必要である.このため, 着装シミュレーションで計算された多様なドレープ形状を, 回帰式として集約することを試みた.
その第1段階として, ドレープのヘムラインに着目し, ヘムライン形状に関する回帰式を求めた.説明変数は, ノード数, 接触の有無, 曲げ長さ, 垂下長, 支持台半径である.目的変数は, ヘムライン形状であるが, 変数の数を減らすために選択したフーリエ係数とした.選択したフーリエ係数の数, すなわち回帰式の数は総計220個であった.回帰式群を用いて計算したへムライン形状と着装シミュレーションで求めたヘムライン形状は, 高い決定係数をもつ関係にあり, よく一致した.
以上の結果, この回帰式群により, ノード数と接触の有無ごとに, 任意の曲げ長さと垂下長に対応するヘムライン形状を生成することが可能となった.
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