竹稈より取り出した竹繊維を用いて, その性状を明らかにするとともに, 竹繊維の鑑別方法について検討し以下のような結論を得た。
1.原料竹の成長度合いによって, 外観, 色等異なった性質の竹繊維が得られる。
2.原料竹をアルカリ処理する前後に圧搾処理を行うことで, 竹繊維が取り出しやすくなる。
3.竹単繊維の繊維長は平均で約2mm程度と短く, 紡績糸原料には適さない。
4.顕微鏡による外観観察, 赤外分光分析により竹繊維と他の植物繊維との鑑別が可能である。
5.竹繊維に抗菌性は認められなかったが, 紫外線遮蔽効果が認められた。
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