綿繊維の新たな用途開発を目的として,蚕(
Ariake 日9・0×中9・0)の繭から繰糸した生糸に撚り掛け(撚り数0-2000T/m)を行い,絹糸ならびに絹織物の染色性と染色による光反射特性に及ぼす影響について検討した.
1)酸性染料の染色性(染着率)には,生糸への撚り掛けの影響は認められなかった.
2)撚り掛け数の増加は反射光強度を低下させる.したがって,生糸への撚り掛けは,男性衣料などの用途に応じた光沢の制御という目的に適する方法である.
3)表面色は,受光角度の変化によるL*a*b*表色系における色度点の変化として認められるが,生糸への撚り掛けの影響は小さい.
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