繊維製品消費科学
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52 巻, 2 号
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交さ点
時辞刻告
解説
報文
  • 杉田 秀二郎, 野口 京子
    2011 年 52 巻 2 号 p. 100-106
    発行日: 2011/02/20
    公開日: 2016/11/23
    ジャーナル オープンアクセス

    健康観と被服行動との関連を検討することを目的として,女子大学生を対象に健康観調査票と被服行動尺度を実施し,127名から回答を得た.まず女子大学生を専攻別に服装系,造形系,心理・文化系の3群に分け,健康観および被服行動を比較した結果,健康観の下位尺度の「他人との調和」と「個人的・社会的な予防」で心理・文化系が高かった.また被服行動では流行性因子は服装系が高く,適切性因子では心理・文化系が高かった.さらに健康観尺度値の高低によって2群に分け,健康観と被服行動との関連を検討した.その結果,健康観全体では適切性因子において高群のほうが有意に高かった.以上の結果から,専攻によって被服行動が異なるということと,健康観の尺度値が高い,すなわち健康を多様にとらえている者は被服行動において社会での適切性を重視しており,それによって自身の健康の精神的側面や社会的側面(人間関係など)を調節している可能性が示唆された.

資料
  • 佐々木 孝侍
    2011 年 52 巻 2 号 p. 107-112
    発行日: 2011/02/20
    公開日: 2016/11/23
    ジャーナル オープンアクセス

    本論の目的は,接触するファッション雑誌のタイプによって痩身志向に差異があるかどうかを明らかにすることである.これまでの研究においても若い女性の痩身志向に関しては,とりわけファッション雑誌の影響が大きいことがたびたび指摘されてきた.しかし,わが国の文脈でファッション雑誌と痩身志向の関係を論じる際には,雑誌のタイプを無視するべきではないと考える.なぜなら,わが国のファッション雑誌は高度にセグメント化されており,雑誌が提案するスタイルは実に多様で,若い女性の装いは一様ではないからである.本研究においては,ファッション雑誌からの影響と痩身願望が相関関係にあることを確かめたうえで,さらに,接触するファッション雑誌に基づいて調査対象者をクラスタ分類し,読書傾向と痩身志向の関係を明らかにすることを目的とした.分析の結果,調査対象者が接触する雑誌のタイプが異なると,雑誌被影響性と痩身願望の相関に差異があることが明らかとなった.

  • ―身体装飾としてのピアスに関する研究(1)―
    大久保 智生, 鈴木 公啓, 井筒 芽衣
    2011 年 52 巻 2 号 p. 113-120
    発行日: 2011/02/20
    公開日: 2016/11/23
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究では,他者のピアッシングに対する許容や,青年のピアッシングの実態,また,ピアッシングを行った動機,そしてそれらの関係性について,質問紙調査により検討した.その結果,耳とへそ以外へのピアッシングについては大多数の者が許容していないことが明らかとなった.ピアッシングの経験については,女性のほうが多く,開穴数については,1から3個が多かった.そして,ピアッシングを行った動機については,「ストレスからの回避」,「手軽な自己変容」,「ファッション性の追及」の3つが抽出され,開穴数と開穴方法と関連していることが示された.最後に,青年のピアッシングに関する研究の今後の方向性について論じた.

  • ―身体装飾としてのピアスに関する研究(2)―
    大久保 智生, 井筒 芽衣, 鈴木 公啓
    2011 年 52 巻 2 号 p. 121-128
    発行日: 2011/02/20
    公開日: 2016/11/23
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究では,ピアッシングがどのように個人の中に意味づけられているのかについて,青年を対象としたインタビュー調査を行い,質的に明らかにすることを目的とした.一般的に許容されていないピアッシングを行っている青年と,一般的に許容されているピアッシングを行っている青年の両者から得られたデータに対して,PAC分析を行い検討を行った.その結果,調査対象者の青年2名に共通してピアッシングの否定的イメージが見られた.両者ともピアッシングはファッションの一部として行っているが,社会的には否定的なイメージを持たれており,自己の印象を否定的なものにする行為であることを理解していることが明らかになった.ただし,一般的に許容されていないピアッシングを行っている青年は,不安を感じていながらもファッション性を追求しており,その点が,一般的に許容されているピアッシングをおこなっている青年との違いであることが示唆された.

  • ―職場における着装規範意識に注目して―
    中川 由理, 髙木 修
    2011 年 52 巻 2 号 p. 129-134
    発行日: 2011/02/20
    公開日: 2016/11/23
    ジャーナル オープンアクセス
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