現代では,「化粧は女性がするもの」とされている.しかし,自分を美しく見せたい,他人に良く思われたいという気持ちで化粧をする女性がいるのであれば,同じ気持ちで男性が化粧をしても良いのではないか.男性の化粧行動に対して,周囲の違和感がない環境になれば,生きやすいと感じる男性も出てくるのではないか.
そこで,日本の男性の化粧行動の経緯を概観し,今後の男性の化粧行動について個人の意識,意見も踏まえて考察した.
男性は化粧をするものではないという意識が広がり始めたのは明治時代である.その後,男性用化粧品,男性用エステ,男性向け美容雑誌,化粧をした男性有名人の影響,眉を整えたスポーツ選手の活躍で,男性の化粧に対する周囲の意識は徐々に変化していった.化粧をしたい,また,普段からしているという男性や,男性にも化粧をして欲しいという女性も存在していることもわかった.
今後,男性の化粧行動も受け入れられていく可能性は大いにあるだろう.しかし,男性の化粧行動が受け入れられたとしても,現在,成人女性に対して存在する,化粧をして当たり前であり,すべきであるという社会風潮が男性にも広まってはならないと考える.
おむつを使用中の第1子のみをもつ母親100名を対象として,おむつに関して必要とされている情報,おむつに対する知識・要望などの実態を明確化することを目的として,質問紙調査を行った.100名中96名が紙おむつを使用していたが,紙おむつの装着感に関する理解は充分ではなかった.母親が紙おむつに望むことは「低価格・高品質」であり,さらに製品の選択判断のし易さや,試用のための少量購入等を望んでいた.おむつに関する情報は,病院では出産前・後に主に着脱や交換について教えられるものの,出産後には友人の体験談に依存するケースが多かった.また,布おむつに対して関心がもたれている傾向が認められた.
紙おむつに関する正しい知識,布おむつに関する情報が,病院等の中立の立場から提供されることが望まれる.紙おむつの生産者には,消費者が理解しやすい製品説明や表示,消費者の要望に応じた販売法が望まれる.
繊維製品の輸入浸透率が96%(1)を超えるまでに至る中,繊維製品・生産地域に関して「チャイナプラスワン」の動きが報じられて久しい.大手アパレルの国内外生産地域変動の実態は果たしてどの様な状態なのか.
この研究は,海外生産にあたり,①品質・生産管理担当者が日頃苦労しているのはどのような内容なのか.その他,②取扱表示の問題や,③リーマンショック以降の市場において,いわゆる「マーケットクレーム」は,果たして増えているのか減っているのか,などを調査し報告する.