繊維製品消費科学
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56 巻, 3 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
時辞刻告
シリーズ「地域繊維産業」
シリーズ「私たちがラメ糸と呼んでいるものは何なのか」
(第19 回消費科学講座講演より)
解説
交さ点
報文
  • 水野 一枝, 水野 康, 松浦 倫子, 丸岡 孝, 中原 皓平 , 城島 栄一郎, 白川 修一郎
    2015 年 56 巻 3 号 p. 266-273
    発行日: 2015/03/20
    公開日: 2018/02/03
    ジャーナル フリー

    パジャマの素材の違いが暑熱環境での入眠過程および寝床内気候に及ぼす影響を検討した.被験者は成人男性10 名とし,29℃70%RH の環境で綿のパジャマ (条件C) と冷感が持続するように開発された素材のパジャマ (条件L) を夫々着用した場合の2 条件で13:00~15:00 まで就寝した.測定項目は睡眠ポリグラフ,皮膚温,寝床内気候,衣服内気候,就寝前後の温冷感,湿潤感,快適感や睡眠感,パジャマに関する主観申告であった.条件L で条件C よりも睡眠段階3 が有意に減少したが,睡眠段階4 は増加する傾向が見られた.背中の寝床内温度が睡眠前半に,腰の寝床内湿度は睡眠後半に条件L で条件C よりも有意に低かった.寝ていた時の主観申告では,条件L で条件C よりも温冷感が有意に涼しい側であった.暑熱環境下の入眠過程では,冷感が持続するように開発されたパジャマが,背中の寝床内温度,腰の寝床内湿度を低下させ,寝ている時の温冷感を改善する可能性が示唆された.

  • 平野 正徳, 今井 秀之, 大矢 勝
    2015 年 56 巻 3 号 p. 274-280
    発行日: 2015/03/20
    公開日: 2018/02/03
    ジャーナル フリー

    歯や口の健康が生活の質の向上に重要な役割を持つことが報告されてが,歯や口の健康を保つために必須なデンタルフロス,歯間ブラシ,部分用ハブラシといった補助的清掃用具の使用率は低いのが現状である.そこで,これら補助的清掃用具の使用を促す情報開発や商品開発の一助とするため,消費者の補助的清掃用具の使用実態と歯や口に対する意識について調査した.その結果,歯や口の意識・態度項目の因子分析により抽出した「オーラルケア注力」因子や,主観的健康感,生活満足感と補助的清掃用具使用との関係性が認められた.歯科医への定期健診の啓発に加え,補助的清掃用具使用による健康や生活満足度への効果など,消費者メリットにつながる情報発信が効果的であると考えられる.また,歯が弱いと自覚しながら補助的清掃用具を使用していない実態も認められた.オーラルケアの低意識層にまで情報を確実に伝達することが重要な課題として抽出できた

  • 齋藤 誠二, 藤田 初芽, 今泉 加奈, 岸根 延幸
    2015 年 56 巻 3 号 p. 281-291
    発行日: 2015/03/20
    公開日: 2018/02/03
    ジャーナル フリー

    我々は,これまで長年販売されてきたスニーカーを,低価格を維持しながら「疲れにくく,歩きやすい」をコンセプトとして改良した.本研究は,改良したスニーカーについて3 つの実験を実施し,既存スニーカーと比較することでその有効性について検討した.第一実験では,足圧中心の左右のばらつきを比較した.その結果,ばらつきが抑制され,安定性の向上を示唆した.第二実験ではショップ定員にスニーカーを履かせ,勤務後の筋硬度と足部形状の変化を比較した.その結果,下腿周囲径と足長・足幅の拡大が抑制され,むくみ軽減とアーチ低下抑制効果を示唆した.さらに,官能評価により足部の張りが抑制されることが示された.第三実験では,衝撃緩衝性について比較し,35.8%の衝撃緩衝性能の向上が示唆された.以上のことから,改良したスニーカーは既存のスニーカーに比べて疲れにくく,歩きやすいスニーカーであることが示唆された.

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