1.被服収納容器をdieldrin, あるいはγBHCで加工した場合の薬剤濃度と防虫効果との関係をガラス皿 (6×2cm) (底面あるいは上面にうすい紙を敷き, これに薬剤をベンゼンから定量定着させた) を容器モデルとし, ヒメカツオブシムシ幼虫, 羊毛糸を用いて実験した.
2.Dieldrinの定着量5~0.039mg/28cm
2では食害量0mgに近く, 死亡率ほぼ100%0.019mgでは効果やや落ち; 0.0097mg以下実用効果不十分となり; 0.00015mgになって無処理との差がなくなる.以上から有効最低加工濃度は厳密には0.078mg/28cm
2, 実用的には0.019mgとなる.
3.γBHCも似た様相を示すが, 濃度の変化幅がせまく, 0.0097mg以下効果不十分となり, 0.0012mgで無処理と同様になる; 有効最低濃度は0.039mgである.
4.薬剤定着紙設置位置の上下による効果の差異は中間濃度では現われ, 底面設置のほうが上面のより効果が少こし高い.
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