雪氷
Online ISSN : 1883-6267
Print ISSN : 0373-1006
43 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • Ken-ichi SAKURAI, Takeshi OHTAKE
    1981 年 43 巻 2 号 p. 73-76
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    Frozen drops were observed at Fairbanks, Alaska in early winter of 1976. They fell along with dendritic snow crystals and displayed a polycrystalline structure . From the difference in falling velocity between the frozen drops and the snow crystals, it is concluded that the drops were formed in the upper part of a cloud and were frozen during their fall by colli sion with snow crystals which were formed in the lower part of the cloud.
  • 津端 一郎, 反町 嘉夫
    1981 年 43 巻 2 号 p. 77-82
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    地下水による融雪方法は積雪地域の道路にとって不可欠のものとなり,さらに屋根にも相当程度利用されている.また,近年,電気融雪方式や電気凍結防止方式なども横断歩道や建築物などに応用され始めた.それと同時に,地下水や電気エネルギーなどの節約の面から,これらの融雪装置を如何に効率よく使用するかが重要な問題になってきた.しかし,融雪装置を手動で効率よく運転することは困難なので,降雪を自動的に検知して,融雪装置を制御する実用的な降雪検知器が望まれている.
    筆者等は,発光ダイオードから放射される赤外線が雪によって乱反射されるのを応用した簡易型の降雪検知器を試作した.その原理は次のようである,すなわち,降雪のないときは,赤外線はヒータの入った黒色の受雪板で反射され,受光素子―ホトダィオード―へは到達しないようになっているので,検知器は検知動作をしない.しかし,降雪があると,受雪板上に積った雪によって赤外線は乱反射され,その一部はホトダイオードに達するので,検知器は降雪を検知し,融雪装置を稼動させる.降雪が止むと,受雪板上の積雪はヒータによって融かされるので,赤外線はホトダィオードへ乱反射されなくなり,検知器は検知動作を停止し,融雪装置の稼動を止めさせる.
    筆者等は,前述の降雪検知器の動作試験を昭和55年2月13日から2月26日にかけて実施し,約80%の検知能力を確認した.なお,検知器の感度,タイマーの時間設定,それらと設置場所の気象状況との関係などが今後検討すべき問題であることがわかった.
  • 生頼 孝博, 高志 勤, 山本 英夫, 岡本 純
    1981 年 43 巻 2 号 p. 83-96
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2010/06/17
    ジャーナル フリー
    凍結した粘性土内にはアイスレンズと呼ばれる純氷層が析出する・非常に大きな凍上性を持つ粘土を用いて大きな析出氷晶を作り,その一軸圧縮試験を行った.
    一軸圧縮強度への温度,圧縮方向,歪速度,供試体高さ依存性に関する実験から次のような興味ある結果が得られた.
    1) 析出氷晶の成長方向に圧縮した場合の一軸圧縮強度qu//は温度の低下に伴って増加し,各種の氷はもちろん凍結粘性土,凍結豊浦標準砂の値を上廻り,-10℃で190 kgf/cm2を越える大きな値となる.一方,成長方向に垂直に圧縮した場合の一軸圧縮強度qu//の値は小さく,市販氷のquにほぼ等しい値となる.
    2) 一定の温度のもとではqu//を最大にする歪速度が存在し,その歪速度は-3℃で1%/min附近のところにある.但し,0℃附近では状況がかわり比較的速い歪速度では圧縮中に供試体の融解による温度低下を伴い,qu//とその時の温度はClausius-Clapeyronの式から計算される圧力と氷点の関係と一致する.
    3) qu//は歪速度が一定の場合,15 cmから供試体高さが低くなるにつれて減少し,高さが1cm以下になると圧縮端面の拘束効果と考えられる影響が現れる.
    4) 氷晶の破壊様式は延性破壊と脆性破壊に分類でき,温度が低くなるかあるいは歪速度が大きくなると延性破壊から脆性破壊へ遷移する.延性破壊では粒界破壊および粒内破壊と考えられるクラックの方向が比較的揃って発生するのが観察された.
    これらの結果は凍結粘性土の強度特性を知るための足掛りとなることが期待できる.また,この析出氷晶は幾何学的配列が非常に揃った角柱状多結晶氷であったことから,多結晶氷の力学的特性研究のための有効な試料として利用できる可能性もある.
  • 佐藤 篤司, 高橋 修平, 成瀬 廉二, 若浜 五郎
    1981 年 43 巻 2 号 p. 97-100
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
  • 斎藤 新一郎
    1981 年 43 巻 2 号 p. 101-106
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
  • 石油探査のための人工海氷床
    中尾 正義
    1981 年 43 巻 2 号 p. 107-114
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    北極域における石油の発見により,同地域での人類の活動は近年急速に活發になってきた.これにともない,雪や氷の存在による多くの問題があらためて浮きぼりとなり,その解決が迫られている.これらは単に雪氷災害の防止という観点のものばかりではなく,砕氷船に代表されるような極域に特有な問題,さらには雪氷の積極的利用などの問題をも含む.カナダはその地理的条件のため,古くからこれらの問題と取り組んできている.特に氷工学の分野では常に世界をリードしてきたと言っても過言ではなかろう.筆者はカナダ国立研究機関(National Research Council of Canada)の建築研究所(Division of Building Research)において,1977年から1980年の3年間に亙って研究員として滞在する機会を得,その間カナダの氷工学研究,特にその野外現場活動に何度か接することができた.今回を第1回とする一連の報告では,カナダにおいて氷工学上どのような問題があるのかということを,その野外現場の紹介を通して述べたいと思う.資源開発などの要求により,氷工学上の問題が各方面で取り上げられつつある我国の雪氷研究者やエンジニアにとって,いくばくかの参考になれば幸いである.
  • 関戸 弥太郎
    1981 年 43 巻 2 号 p. 115-122
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
  • 新田 隆三
    1981 年 43 巻 2 号 p. 123-127
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
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