雪氷
Online ISSN : 1883-6267
Print ISSN : 0373-1006
45 巻, 4 号
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  • Hiroshi NISHIMURA, Shigeo SUIZU, Kouichi NISHIMURA
    1983 年 45 巻 4 号 p. 161-168
    発行日: 1983/12/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    In the summer of 1977, surface ablation and relevant meteorological parameters were measured on the bare ice and moraine-covered ice of the Biafo Glacier in the Karakorum. The ablation rate of the bare ice was 6.8 cm/d in water equivalent while it was 2.1 cm/d for the 6 cm thick moraine-covered ice. The total amount of ablation had a close correlation with the positive degree-days of air temperature. Ablation experiments on ice with different moraine cover from 2 to 18 cm showed a decrease in ablation with an increase of moraine thickness. This result was similar to that which was obtained in the Hidden Valley in Nepal Himalaya, but slightly different from results obtained in Europe and Japan. Ablation of bare ice under two plastic sheets, having 44% and 94% in transmittivities of solar radiation, showed that the ablation was due mainly to the solar radiation; this was confirmed by a heat balance calculation. It is concluded that short-wave radiation is the dominant factor in the ablation of the Biafo Glacier.
  • 福田 明治, 小川 容一, 中尾 正義
    1983 年 45 巻 4 号 p. 169-176
    発行日: 1983/12/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    海氷の結晶粒はさらに小さな亜結晶粒の集合から成っている.本論文ではX線ラウエ法を用いて隣接する亜結晶粒間の結晶軸方位差を調べた。南極昭和基地付近で採取された海氷では, 表面から深さ0.10m, 0.17mの浅いところでは方位差はかなり大きく10°をこえるものさえある.深さ1.1m, 1.5mの深いところでは方位差の大きなものは無くなり, 大部分の亜結晶粒が全く同一の結晶方位をもち, それらは一つの集団となっている.また, 深いところではc軸に方位差のあるものの方がa軸に方位差のあるものより少くなっている。これらの結果は, 亜結晶粒の形成機構を組成的過冷却によって説明した場合, 成長中の薄板状亜結晶粒が何らかの内的あるいは外的擾乱を受け, 結晶方位に僅かの変化を生ずるものとして理解される.そして, この擾乱によって生じた方位差は海氷の成長につれて結晶粒内の粒界エネルギーを小さくするように, 消滅するのであるが, 測定結果は, 粒界エネルギーの大きい方位差の大きなものから消滅し, また氷結晶のバーガース・ベクトルと粒界エネルギーの関係からc軸の間の方位差のあるものが早く消滅するという予想と一致した.
  • 杉山 博
    1983 年 45 巻 4 号 p. 177-187
    発行日: 1983/12/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    鉄道車両が降積雪中を走行するとき, 軌道のフランジウェイには圧雪が発生・成長する.このフランジウェイ圧雪が車輪フランジに加える力の列車速度依存性を究明するに必要なデータをうることが本実験の目的である.
    フランジウェイ圧雪と車輪フランジウェイ問で起っている力と速度の関係を解析し, この結果から2種類の実験装置, すなわち, 周速度2~60m/sで回転している円板に試料を押し付ける回転板/板式装置と, 車輪フランジに類似した形状の貫入体 (模擬フランジ) を固定した錘を, 試料に速度4.8~17.5m/sで衝突させる構造の落錘式装置を設計・製作した.この装置を用いて, 人工圧雪と自然積雪から採取した試料の破壊実験を行った.
    模擬フランジの試料への進入量を分割し, 模擬フランジが試料からうける力の各進入区間の平均をとり, この値を雪の反抗値と称した.反抗値と模擬フランジの進入速度, 進入量, 雪の密度, 温度, 周囲拘束状態との関係を考察した.模擬フランジの進入速度Vが4.8~15.8m/sのとき, 反抗値F (最大380kN/m) はVの一次式F=a+bVで表され, 係数a, bは試料の密度, 温度, 雪質, 周囲拘束状態, 進入量の5個のパラメータによって定まることがわかった.
  • 高志 勤, 生頼 孝博, 山本 英夫, 岡本 純
    1983 年 45 巻 4 号 p. 189-196
    発行日: 1983/12/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    飽和土の凍結に伴なう凍土内の局所凍上と水分移動を測定する目的で室内凍上実験を行なった。試料土は, 東京都干代田区で不撹乱の状態で採取した爼橋 (まないたばし) 粘土である.供試体長は約6cm, 直径は10cmである.供試体上面からの水分の出入を自由に行なえる開放系で拘束応力を零, 上下面温度を各々4℃, -8℃の条件を6044時間保って凍土内アイスレンズの消長と移動を観測した.
    熱的にはほぼ平衡に達した後も吸水を伴なう凍上が実験期間中継続し, 凍土内では複数のアイスレンズが成長した.これ等のアイスレンズの内凍結面に近い2つのアイスレンズは変化が激しく興味ある挙動を示した.凍結面に一番近いアイスレンズが最初厚みを増すが時間の経過とともに厚みを減じ遂には消失する現象, 最初透明なアイスレンズであったものが白濁化する現象, 凍土内では復氷によって水分が移動する事等が示される.又, 復氷速度から凍土の透水係数を推定できることが示される.
  • 対馬 勝年, 中川 正之, 川田 邦夫
    1983 年 45 巻 4 号 p. 197-200
    発行日: 1983/12/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 福田 正己, 三浦 定俊, 西浦 忠輝
    1983 年 45 巻 4 号 p. 201-204
    発行日: 1983/12/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
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