回転式の摩擦測定機を製作し,低温室(-1℃,-5℃,-12℃,-27℃)で低速度領域(10
-1~10
-4m/s)における氷・氷の摩擦測定を行った.氷表面温度-12℃,垂直応力2.9 kPaにおける氷・氷摩擦係数は,速度を10
-1m/sから10
-4m/sまで減少させるにつれて,0.01から0.15まで増加した.温度が-1℃の時の結果は,絶対値も速度依存性も-12℃の結果とほぼ同じであった.一方,温度が-5℃では,摩擦係数の値は全体的により小さく,-27℃では,全体的により大きくなる傾向が得られた.測定を行った垂直応力範囲(2.9~6.8kPa)において,摩擦係数の大きな変化は見られなかった.温度-12℃,速度10
-4m/sと,-27℃,10
-3~10
-4m/sでは,スティック・スリップが観測された.
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