積雪は災害の対象としてとりあげられて来たが, 平地の積雪はたしかに邪魔な存在である面が多い。山地に降り積もった積雪は春より夏にかけての水資源として有用なものであり, 戦後, 資源活用の面より山地積雪が特に注目されて来た。水資源としての利用を高めるため資源の量および流出に関する質の調査が求められ, ここに山地積雪の観測が要請されることになった。山地積雪の観測には, 従来の積雪観測の方法, 測器をそのまま使えない。山地は無住地であるので, 無人観測である要があり, あるいはまた観測を山中で多く実施するためには機動性がなければならない。従ってこのためには, 特殊の測器を必要とする。この測器の2・3について, 大略を述べ, 問題点を引き出したい。
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