雪氷
Online ISSN : 1883-6267
Print ISSN : 0373-1006
43 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 伊藤 驍
    1981 年 43 巻 3 号 p. 137-146
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    秋田県内気象台観測地点のうち,主に80年以上の資料をもつ個所について最大積雪深の時系列特徴や確率分布などについて調査した.この研究により秋田県内の積雪の特徴が次のように整理された.
    積雪は各河川流域で独立した性格をもつが,地点相関評価によると雄物川流域では互いに地点間の相関が高い.秋田県内の積雪特性を統計量によって分類するとこれが主に3つの地域的特色をもつグループに分割される.
    ひと冬の積算積雪量は最大積雪深と密接な指数関係にある.これらの確率変数を計算し長期的に展望するといずれも1930年代に寒冬のピークがみられ,秋田県地方にはその前後に寡雪年がみられることから冬の気侯変動と考えられる長周期的性質が存在する.
    最大積雪深の確率計算によれば,海岸平野部で二重指数確率型が多く,その変動係数は大きいが確率積雪量は小さい.山間部では正規確率型が目立ち変動係数は逆に小さい.また各地には確率計算の適切な方法が見い出された.この方法によって再現期間10年の推定分布図を作製したところ,人工衛星写真による山地積雪状況とも一致した.さらに確率計算では,再現期間の年数増加による精度のバラツキがみられたのでこれについても比較検討した.
  • 高橋 修平, 佐藤 篤司, 成瀬 廉二
    1981 年 43 巻 3 号 p. 147-154
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    融雪量と積算気温の相関関係を,1978年北海道大雪山・雪壁雪渓における融雪観測について調べた結果,両者は,積算期間が5ないし10日間以上の時に,高い相関があり,比例関係がよく成り立った.熱収支各要素の経験式に適当な気象条件の値を与えて,それぞれの熱量と気温の関係を求め,それらの和として得た融雪量と気温の関係は,観測結果をよく説明した.大雪山の雪渓で融雪量と積算気温の相関がよいのは,この熱収支各要素総計としての融雪熱量と気温とが比例に近い関係となるような気象条件にあるため,および融雪最盛期における気温が比較的高いためと説明される.熱収支各項の式から,融雪熱量に対する熱収支構成比を求め,気象条件の違いによるその変化を三角ダイアグラム上で表した.それによると,世界の氷河と比較して,日本の雪渓の熱収支構成は気温が高いために顕熱・潜熱の割合が非常に大きいという特徴をもつことがわかる.
  • 土屋 巌
    1981 年 43 巻 3 号 p. 155-162
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    地理的精度のよいバルク補正ランドサットCCTを使って,鳥海山の残雪の季節推移の数値解析をした.ランドサットの4波長帯における積雪の質によるCCT数値の違いを利用した簡単な算定方法によって,残雪の深度分布図を1/5万地形図に表現するための電算機処理システムを開発した.試作した地図は,実際の残雪分布および夏の終りまで残存する厚い残雪の季節的推移と良く符合した.また,1979年5月4日と1周期後の5月22日の1波長帯(バンド5)による残雪面積の検出と,面積の減少を利用した簡単な消雪モデルによって残雪の量的季節推移を月ごとの融雪量として示した.
    これらの解析手法を用いると,最深積雪が10mを越す山地の積雪については,山地の自然保全および水資源に関与する量的情報を比較的容易に得ることができる.
  • 下田 茂, 石橋 達弥, 大島 誠
    1981 年 43 巻 3 号 p. 163-172
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    冬期の積雪地域道路において使用される,自動車用スノータイヤ,スノー・スパイク・タイヤ,各種防滑チェーンなどが,車両の騒音に及ぼす影響について明らかにする目的で,騒音測定を中心とする実験を行った.
    1)車外騒音レベルは,計測したすべてのタイヤ及びチェーンに関して,パターンノイズの影響が大きいと考えられるものほど速度依存性が強くなるという結果を得た.
    2)タイヤの種類による車外騒音の傾向を比較すると,パターンノイズの影響の大きいスノータイヤでは,低次の基本周波数に相当する位置に明瞭なピークの発生が見られ,さらにスパイクピンの影響が加わるスパイクタイヤではこの傾向が顕著となる.
    3)各種チェーンに関する車外騒音の周波数分析結果によれば,いずれも1kHz付近の周波数帯で高いレベルを示し,また各チェーンの形状,材質などに起因すると見られる,異なった周波数特.性を示した.
    4)圧雪層の存在により.車外騒音では全周波数帯に亘り音圧レベルの減少傾向が見られた.一方車内騒音ではその減少は顕著ではなく,特に200Hz以下の音については差は認められず,高いレベルを示した.
  • 村山 実, 五十嵐 広夫
    1981 年 43 巻 3 号 p. 173-174
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
  • 砕氷船の実物テスト
    中尾 正義
    1981 年 43 巻 3 号 p. 175-180
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
  • 新田 隆三
    1981 年 43 巻 3 号 p. 181-184
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
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