1980年12月24-25日, 強い北風をともなった湿雪により, 岩手大学滝沢演習林のスギ人工林は甚大な冠雪害をこうむった.本報はその雪害の実態と機構をしらべたものである.
最も広汎で重度の被害形態は幹折れと曲りであった.
幹の被害に影響を与えた要因としては, (a) 斜面方位, (b) 林齢 (c) 幹の形状比 (
H/D). (d) 上層林冠によって下層木がうける保護効果の尺度としての樹高, があげられる.
形状比 (
H/D) は樹高と組合わせれば雪害危険度の良い指標になる.
冠雪害をうけると林木の分布の均等性は低下した.
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