環境科学会誌
Online ISSN : 1884-5029
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29 巻 , 1 号
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一般論文
  • 小林 憲弘, 久保田 領志, 齋藤 信裕, 木村 謙治, 宮﨑 悦子, 平林 達也, 水田 裕進, 木村 慎一, 宮本 紫織, 大倉 敏裕, ...
    2016 年 29 巻 1 号 p. 3-16
    発行日: 2016/01/29
    公開日: 2016/10/01
    ジャーナル フリー

    著者らが開発した水道水中のイミノクタジン,ジクワットおよびパラコートLC/MS/MS一斉分析法を水道水質検査に適用できるかどうかを評価するため,12機関(水道事業体4機関,衛生研究所1機関,登録検査機関3機関および分析機器メーカー4機関)において,分析法の妥当性を評価した。各機関で採取した水道水に3農薬をそれぞれ目標値の1/10以下(0.5 μg/L)および1/100以下(0.05 μg/L)となるように添加した試料を全機関が本分析法により分析し,各機関の分析条件を比較するとともに,検量線,選択性,真度,併行精度および室内精度について評価した。検量線の直線性および選択性に関しては,3農薬いずれも良好な結果であった。真度,併行精度および室内精度については,農薬によって評価が分かれる結果となった。ジクワットおよびパラコートについては,全ての機関で真度および併行精度が「水道水質検査方法の妥当性評価ガイドライン」の目標を満たし,さらに室間精度が同ガイドラインの室内精度の目標を満たしたことから,本分析法は全国の水道水質検査に適用可能と考えられる。一方,イミノクタジンについては,幾つかの機関で真度および併行精度が悪く,それに伴い室間精度も室内精度の目標を満たさなかった。イミノクタジンは,3農薬の中で最も吸着性が高いことから,真度の低かった機関は,前処理操作中に器具あるいは容器への吸着が起こった可能性が考えられる。イミノクタジンの水道水質検査を行う際には,使用する器具・容器の選定や試料の前処理を含めた一連の操作に細心の注意を払うことが重要と考えられる。

研究資料
  • ―仮想評価法と産業連関分析を用いて―
    大信田 勇太, 沼田 大輔
    2016 年 29 巻 1 号 p. 17-25
    発行日: 2016/01/29
    公開日: 2016/10/01
    ジャーナル フリー

    秋田県仙北市に所在する田沢湖にしか,かつては生息していなかったクニマスの生き残りが,近年山梨県の西湖で見つかった。このため,野生絶滅のクニマスの生息を意図し,田沢湖の水質改善が図られている。本稿では,この田和湖の水質改善の便益を,仮想評価法(CVM)および産業連関分析を用いて推定した。CVMに関するアンケートは二肢選択形式のダブルバウンド形式のWeb調査によって実施した。そして,抵抗回答を処理した場合の平均値が121億7万4340円,中央値が83億9981万1102円と試算した。また,産業連関分析による生産誘発額を7億5469万2751円,雇用者所得誘発額を2億3233万4230円と試算した。さらに,支払意志額(WTP)の決定要因のフルモデル分析を行い,WTPは仮想シナリオの理解度,所得に正の影響を受けていることを示した。

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