寒冷地において温熱供給のみを実施している地域暖房エリアは,エネルギー利用効率という観点から,熱原設備を集約するメリットが明確に現れていない事が予測される.さらに.需要家の変動への柔軟な対応も課題となっている.そこで,本研究では寒冷地において温熱供給のみを実施している地域暖房エリアを対象に,一次エネルギー消費量とCO_2排出量の削減に寄与するとともに,需要家の変動への柔軟な対応が可能な分散型エネルギーシステムモデルを構築する事を目的とし,そのシステムの提案を実施した.さらに,実際の地域暖房エリアを対象にケーススタディを行い,年間一次エネルギー消費量を13.7%,年間CO_2排出量を15.7%削減出来る事を推定した.
抄録全体を表示