2006年4月に33tの雪室をビルトインした住宅が新潟県小千谷市に建築され,2006から2008年にかけて,雪室の貯雪性能,雪冷房システムの冷房性能,空気清浄効果についての実証試験が行われた.雪室に入れて貯蔵された雪は,3室26畳の空間をひと夏通じて冷房しても9月中旬頃まで残った.冷房室は設定された25〜27℃に維持され,市販のエアコンに比べてそん色ない性能を発揮した.湿度は,雪表面における除湿効果で連続運転によって50%以下にまで下がった.粉塵量・臭いレベルの測定から,空気清浄効果が確認でき,特に高い除塵効果が示された.雪冷房運転のための電力消費は,3室合計で年間1500円以下であり,成績係数は平均11程度となり,エネルギー効率の高い冷房であることが示された.
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