本研究では,貯湯槽を有する住宅用給湯システムであるCO_2ヒートポンプ式給湯機を対象に,実使用下での稼働実態データを長期間にわたり取得した。これらのデータをもとに,湯使用行為ならびに給湯負荷のモデル化を検討し,家庭の属性や生活スタイルを考慮した給湯負荷の予測を行うとともに,給湯機特性を反映した機器効率やエネルギー消費量の推計ツールを開発した。本報(第5報)では,追焚負荷を加えた給湯負荷モードを季節別に使用湯量の多寡に応じて構築し,これらを用いてシミュレーションによるエネルギー消費量・機器効率の推計を行った。給湯機の機種や地域ごとに比較を行い,各変動要因が機器効率に及ぼす影響を明らかにした。
抄録全体を表示