空気調和・衛生工学会 論文集
Online ISSN : 2424-0486
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45 巻 , 278 号
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学術論文
  • 第1報−ラック吸気温度の予測モデルに関する提案
    笹倉 康佑, 小松 正佳, 青木 健, 渡邊 剛
    2020 年 45 巻 278 号 p. 1-8
    発行日: 2020/05/05
    公開日: 2021/05/05
    ジャーナル フリー

    近年データセンターは社会生活の重要なインフラの一つとなっており,重要性や需要が高まるにつれて継続的な運用(信頼性)や更なる省エネ性に関するニーズも高ま っている。本研究は,サーバルームにおいて収集した空調機・各ラックの消費電力・ラック吸気温度のデータと機械学習及び物理モデルを用い温度環境の適正な運用・管理を支援することを目的とする。本報では,近年の高発熱密度サーバの搭載や仮想化技術の導入等により時間的にも空間的にも温度環境が変化するサーバルームを対象とし,機械学習及び物理式を組み合わせた予測モデルにより各ラックの吸気温度予測を試みた。複数手法を用いたモデル比較・機械学習における説明変数,学習期間,モデル更新頻度の検討を行い,ラック吸気温度を高精度で推定可能な予測モデルを構築した。また,ラック配置形状の異なる2 つのサーバルームにおいて評価し,何れにおいても高い精度で予測可能なことを確認した。

  • 宮城 聡
    2020 年 45 巻 278 号 p. 9-17
    発行日: 2020/05/05
    公開日: 2021/05/05
    ジャーナル フリー

    過冷却現象が顕著に現れる PCMは,熱媒温度の設定によっては凝固が開始されず,蓄・放冷量が大幅に減少する場合があるため,PCM の過冷却とその解除現象の詳細を把握することは重要である。そこで本研究では,PCM の凝固開始時における凝固結晶の生成及び成長の様子を可視化できる装置を製作し,過冷却特性の詳細を調査する実験を行った。その結果,本 PCM は,過冷却解除温度まで冷却された時に樹枝状結晶が複数生成され,それが成長することにより過冷却が解除されて相変化温度まで急上昇することが確認された。また,過冷却時の温度上昇は,凝固結晶が生成された場合と,過冷却状態の PCM 周囲に存在する凝固結晶からの熱移動による場合があることが示された。さらに,PCM の凝固特性は,冷却・加熱を繰り返しても大きく変化しないことが確認され,PCM 封入素材に関する知見が得られた。

  • 第1報−熱劣化前後のダクト性能の評価
    齊藤 貴之, 仲山 和海, 渡邊 智子, 大武 義人
    2020 年 45 巻 278 号 p. 19-25
    発行日: 2020/05/05
    公開日: 2021/05/05
    ジャーナル フリー

    不燃段ボールダクトは空調用ダクトに要求される不燃性、気密性、断熱性を十分満たし、また、断熱用のグラスウールが不要、軽量、平板で運搬可能といった特徴があり、さらに従来の鋼板製ダクトよりも施工性、安全性に優れ、環境負荷低減や人手不足解消も期待されるダクトである。しかし、不燃段ボールダクトは素材が脆弱な印象の強い紙であることから必然的に長期耐久性の有無が懸念されている。本研究では、空調用不燃段ボールダクトの性能評価を実施するとともに、100 ℃という過酷な条件下で長期間熱劣化させた後の不燃段ボールダクトの性能を評価した。その結果、不燃段ボールダクトは従来のグラスウールを使用する鋼板ダクトと比較して断熱性に遜色が無く、機密性に優れ、さらに、熱劣化後でも空調用ダクトとして要求される性能を維持していることが判明した。

技術論文
  • 安部 祐子, 白石 靖幸, 林 立也, 伊香賀 俊治, 安藤 真太朗, 藤野 善久
    2020 年 45 巻 278 号 p. 27-35
    発行日: 2020/05/05
    公開日: 2021/05/05
    ジャーナル フリー

    ワーカーにとってオフィスは多くの時間を過ごす場所である。そのため、オフィス環境やそこでの働き方は知的生産性だけなく、健康面へ影響を与える可能性を有している。しかし、現段階では具体的なオフィス環境改善策の方向性は示されているものの、オフィス環境の質を定量的に評価するツールはなく、ワーカーや企業のオーナーに対して現状の問題を視覚的に示し、改善を促す評価ツールの開発が必要不可欠である。そこで、本研究ではワーカーが知的生産性向上及び健康増進の視点から執務環境を主観的に評価するツールである CASBEE-オフィス健康チェックリストを開発した。また、本ツールで評価したワーカーの周辺環境の評価結果と実際の主観作業効率や健康状態を照合することにより、CASBEE-OHC のオフィスの健康影響を提示する執務環境評価ツールとしての有効性を検証した。

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