空気調和・衛生工学会 論文集
Online ISSN : 2424-0486
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ISSN-L : 0385-275X
46 巻, 293 号
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学術論文
  • 村山 紘之, 門田 怜, 三嶋 洋介, 下田 吉之
    2021 年 46 巻 293 号 p. 1-12
    発行日: 2021/08/05
    公開日: 2022/08/05
    ジャーナル フリー

    本研究では,短期間(1,2か月程度)~年間の熱負荷の実測値からモデルチューニングを行い将来の年間熱負荷を予測するモデルの開発を目的として,動的熱負荷計算と機械学習を組み合わせたハイブリッド年間熱負荷予測モデル(以下ハイブリッドモデル)の開発を行った。ビル用マルチ式空調が設置された実建物を対象としてモデルの精度検証を行った結果,ハイブリッドモデルによる熱負荷予測では,動的熱負荷計算と機械学習各々単独の手法よりも予測精度が改善した。また,動的熱負荷計算で建物モデルを簡略化した場合や,機械学習で学習期間(実測期間)を短くした場合でも,ハイブリッドモデルの優位性が確認できた。

  • 第1報−H型流路内の対向流の流線パターンと全水頭
    齋藤 寛之, 服部 博文, 保浦 知也, 田川 正人
    2021 年 46 巻 293 号 p. 13-22
    発行日: 2021/08/05
    公開日: 2022/08/05
    ジャーナル フリー

    3次元性の無視できない地下駅空間などに,温熱環境予測のための熱流動に関する1次元シミュレーションを適用する場合,そのパラメータである流路内の損失係数や熱伝達率などの入力値をあらかじめ評価しておく必要があるが,流れが3次元性を持ち,乱流であることが多く,その評価は容易ではない。それらの適切な値を求めるために地下鉄の駅空間を単純化した 2次元形状である H型流路内の対向流と壁面熱伝達を高い精度で調べることを本研究の目的とする。研究の第一段階として,3種類の低レイノルズ数型k-ε モデルとLESを使用した乱流数値計算によりH型流路内の対向流の速度場と圧力場を求めた。著者らは,得られた結果からレイノルズ数や混合領域長さの流線パターンに対する影響を明らかにし,H型流路内対向流の損失係数を得た。

  • 第1報−シミュレーションの構築とVAV・VWV制御の省エネ効果の検討
    山本 慎, 宮田 翔平, 赤司 泰義, 澤地 孝男, 百田 真史
    2021 年 46 巻 293 号 p. 23-32
    発行日: 2021/08/05
    公開日: 2022/08/05
    ジャーナル フリー

    制御ロジック・パラメータに基づく空調機器の挙動を詳細に再現し、様々な制御の省エネ効果を定量的に算出可能な独自のプログラムの構築を行った。実在する実験棟の建物・空調システムを対象としてモデル化し、実験棟で導入されている VAV/VWV制御ロジックを導入した。各計算モデルの精度の検証と実測値との比較を行うことで構築したシミュレーションの妥当性の検証を行った。さらに、構築したシミュレーシ ョンを利用して VAV・VWV 制御による年間の消費電力量への影響を定量化し、 VAV/VWV 制御による各月の詳細な制御結果を分析した。負荷の大きい時期に合わせて調整したパラメータでは他の時期に制御性が悪化する結果が得られたことから、月ごとにパラメータを調整することで制御性が改善される可能性が示された。

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