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藤井 香菜子, 若林 航也, 田辺 新一
セッションID: F-49
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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本研究では、集合住宅について、暖冷房方式・温度差係数・断熱性能水準・住戸位置を計算条件としてエネルギー消費量および冬季健康性の評価を行った。結果として、高断熱水準の集合住宅では住戸位置別の暖房負荷、暖房一次エネルギー消費量および冬季健康性に関して、断熱性能水準が低い条件とは異なる傾向がみられた。また、高断熱水準の集合住宅では温度差係数の値によりエネルギー消費量および冬季健康性評価に差が生じることが確認された。
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若林 航也, 藤井 香菜子, 田辺 新一
セッションID: F-50
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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本研究では、東京の一般的な核家族世帯の居住する集合住宅を想定した住宅モデルにおける温熱環境およびエネルギー消費量の数値計算を行った。また、予測された温熱環境より、「暖かさの得点」および風邪の発生率を求めた。その結果、暖房の設定温度や暖房運転室が異なる条件で検討を行った前報の結果と比較を行うことで、床暖房において設定温度を23℃に上昇させることで、健康性が改善されると示唆された。
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鳥海 吉弘
セッションID: F-51
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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日本のストック住宅の多くは断熱・気密が不十分であり,高齢者のヒートショック現象による死亡事故が年々増え続けている。また,イギリスでは,冬に家を少なくとも18°Cに加熱することを推奨している。一方,日本では水まわりの各室において,最低でも作用温度18℃を確保することを検討している。本研究では水まわり空間の温熱環境の実態調査および評価を行った。住宅の間取りや,開口部の開閉などの生活習慣がそれら空間の温熱環境に与える影響が大きいことを確認した。
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池田 知之, 伊香賀 俊治, 吉田 吏志, 古溝 洋明, 杉澤 元徳
セッションID: F-52
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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循環器疾患の要因である高血圧には寒冷曝露が影響しており、その予防が急務となっている。また、血圧変動と心拍変動にも関連があり、それらに着目する意義は大きい。本研究では2020年冬季に被験者実験を行い住宅の断熱性能と血圧、心拍、皮膚温との関係を明らかにした。その結果、断熱性能やそれに伴う室温の違いが、血圧、心拍、皮膚温に影響を及ぼすことが確認された。
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瑞慶覧 長侃, 安藤 真太朗, 伊香賀 俊治, 海塩 渉
セッションID: F-53
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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We conducted the field survey to examine the relation between indoor temperature and home blood pressure focused on arteriosclerosis. As a result, home blood pressure during survey was causally related to indoor temperature. And arteriosclerosis. If the indoor temperature increases 10℃, the systolic blood pressure in the morning decrease 5.78 mmHg and the API decrease 3.81.
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河原 ゆう子
セッションID: F-54
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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冬期と夏期にアンケートにより取得した入浴順序データから入浴順序頻度の可視化と浴槽跨ぎ回数を算出し、浴室事故発生リスクについて検討した。冬期は夏期に比べ、身体を温めるという入浴目的を果たすため、入湯回数が増え、その増加は年代が上がるほど、また、外気温の影響を受けやすい浴室環境ほど顕著だった。そのため、冬期は入浴行動特性でも、転倒や溺水リスクが高いことがわかった。
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福積 慶大, 安藤 真太朗 , 伊香賀 俊治, 中川 朝陽
セッションID: F-55
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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In November 2019, 980 subjects (670 effective samples) in a rural village (Yusuhara Town, Kochi Prefecture) completed a measurement of indoor environment, and questionnaire that included information about life habits and various health status. Analysis of the results indicates that house without insulation, elderly, obesity, living alone, long home time, heating system causes at risk of being below 18℃.
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中川 朝陽, 安藤 真太朗, 伊香賀 俊治, 海塩 渉
セッションID: F-56
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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Living at low indoor temperature has a higher risk of developing Cardiovascular disease. The measurement survey conducted in Yusuhara town to examine the relation between indoor thermal environment and risk of death from cardiovascular disease. As a result, people in cold room temperatures have a 4.22 times higher risk of dying from cardiovascular than people in warm temperatures.
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芹川 真緒, 佐藤 誠, 川久保 俊, 中野 淳太, 秋元 孝之, 伊香賀 俊治, 村上 周三
セッションID: F-57
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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持続可能な開発目標(SDGs)達成のため,ステークホルダーの積極的な関与が求められている現状を踏まえ,本研究では,住宅性能向上や住まい方の変化が,SDGs達成へどのように貢献するか表現する方法を提案する。提案する方法は,小さい環境負荷で質の高い生活を実現するスマートウェルネス住宅(SWH)の普及に向けて活用されることを期待する。本報では,BEST住宅版を用いたシミュレーションを実施し,提案する表現方法を適用し,表現方法の活用例として示す。
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中島 侑江, 伊香賀 俊治
セッションID: F-58
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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本研究では燃料貧困(FP)リスクの高い住宅・世帯の特徴とFP世帯割合の全国分布を明らかにすることを目的とし、住宅・土地統計調査に基づく分析を実施した。年間エネルギーコストは23.55万円で、FP世帯の方が非FP世帯と比較して高かった。FP世帯割合は"世帯最低年齢が高い"、"世帯年収が低い"、"独居"で高かった。また、断熱性能が低い住宅のFP世帯割合が高かった。FP世帯割合の全国分布では東北や北陸、四国、九州でFP世帯割合が高かった。
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小林 亮文, 柏 隆之, 高木 賢二, 三浦 克弘
セッションID: F-59
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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本研究では、駅構内の温熱環境を部分的に改善し、快適な空間を提供しつつ、省エネルギーを実現する局所空調システム(送風装置)を開発することを目的としている。 本報告では、設計した局所空調システムの構造と模擬空間での性能評価について報告する。
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高木 賢二, 三浦 克弘, 小林 亮文, 柏 隆之
セッションID: F-60
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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本研究では、省エネ性能を向上させながら快適性を維持するために,お客さまの利用状況を勘案して局所的に最適な空調を行う方法を検討している。本報は第4報として、CFDによる模擬空間での実大吹出装置の性能を評価と本装置を実際のコンコースを対象に導入した場合の環境改善効果を評価した結果について述べる。
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新井 舞子, 佐藤 大樹, 大黒 雅之
セッションID: F-61
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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スポーツスタジアムの屋外観客席は人の密度が非常に高く、近年の観客席スタンド大型化で総人員が数万人に及ぶスタジアムも多いことから、観客がスタジアム内の温熱環境に与える影響は非常に大きい。 筆者らは、これまでの研究において、観客による日射の遮蔽や、熱や湿度の発生等の影響を、人体一人一人の形状を再現せずにマクロに再現する方法(以下、平板モデル)を提案している。本研究では、計算安定性向上などを目的とした平板モデルの改良と、改良モデルを適用した屋外競技場での解析事例を報告する。
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𠮷田 正, 坊垣 和明, 内川 克幸
セッションID: F-62
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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空調・換気設備を設けた教室のにおいて、窓側前後ならびに廊下側中央で垂直分布を含む温度測定、室中央で温湿度、PMV、黒球温度、風速等の計測を行った。また空調機・換気扇・外調機(給気口)周りの吹出・排気温度、冷媒温度、電力量等も測定した。その結果、空調機によって教室内全般に概ね良好な冷房効果が確認され、外調機を用いることで温度むらが少ない環境形成と25%におよぶ電力削減の可能性が示された。既報の暖房期の結果も含め、年間を通して効果があることが確認できた。
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岩下 剛
セッションID: F-63
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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冷房が導入された体育館で夏季に空気環境計測を行い、冷房稼働時の室温について考察した。断熱性の高い体育館と断熱性の低い体育館の2つを計測対象とした。冷房導入による熱中症低減効果を試算するために、学校事故データベースと気象データのマッチングから、全7都市の13年間の外気温と熱中症発生度合との関係を求めた。その結果、断熱性の高い体育館では10%~30%の効果が試算されるが、断熱の低い体育館では効果が見られないケースも試算された。
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平田 裕信, 宮坂 裕美子, 佐藤 孝輔
セッションID: F-64
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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埼玉県の高等学院キャンパスに、2020年2月にアリーナを備える体育館が建設された。この体育館は、建築・構造・設備が統合したデザインが特徴的であり、アリーナ空間の空調・換気システムもこのデザインにより機能する。本報では冬期の暖房性能について実測、検証した結果を報告する。
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溝田 理沙, 木村 剛, 蔵永 真理, 大島 浩敬
セッションID: F-65
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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大学図書館の大空間かつ負荷変動のある空間について空調計画を報告する。本計画は、学生が集い学修するためのラーニングコモンズという大空間がある。この空間は「試験会場」や「式典会場」としても利用できる空間とした。各利用形態による空調負荷変動に追従し、かつ省エネルギー性の高い空調計画となるよう、デシカント空調機と全面床吹出空調について検証した。デシカント空調機の省エネルギー性および全面床吹出空調による室内環境を確認した。
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蔵永 真理, 木村 剛, 溝田 理沙
セッションID: F-66
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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大学のラーニングコモンズ゙・図書館・礼拝ホールを併せ持つ複合施設の新築計画において、省エネ達成のため導入した二つの方法について、シミュレーションを用いエネルギー削減量を算定した。一つはチラーの送水温度を負荷によって変更し、チラーのCOPを向上させる方法である。もう一つは、ラーニングコモンズを大空間の閲覧室に自然換気冷房システムを導入し、ファンの動力や空調によるエネルギーを削減する方法である。
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濱 興治, 馬場 隆之, 我妻 晴美, 中 亮
セッションID: F-67
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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ホール内の空調気流の均一化を行い、空調制御が全体に及ぶことで温湿度が改善する計画であり、ほぼ達成できた。冬期は前席の風量を増し、温湿度改善に対処できた。
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磯 佑輔, 永坂 茂之, 張 江, 近藤 靖史
セッションID: F-68
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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新たに開発した吹出口を用いた大空間向けの空調システムに関する検討の第4報として、本システムの部分混合空調による冷房時に、夏季に高温となる天井からの放射伝熱が下部空間に影響を与えることを実測により確認した。また放射熱伝達を考慮した熱負荷計算方法を検討し、工場等を想定したモデルケースにおける放射伝熱量の目安を提示した。
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石橋 良太郎, 伊藤 隆介, 鵜飼 真貴子, 田中 英紀, 和田 一樹, 奥宮 正哉
セッションID: F-69
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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大空間の冷暖房時の空調にシーリングファン(CF)と旋回流ファン(SF)を活用したシステムの計画概要と夏期の性能検証結果を報告する。大規模展示場において、SF・CFを活用し、居住域に気流を付加することでより高い温度でも快適な居住空間を実現することが可能であることが実証できた。また、CFを活用することで大空間の温度分布を均一にできることがわかった。
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伊藤 隆介, 石橋 良太郎, 田中 英紀, 鵜飼 真貴子, 和田 一樹, 奥宮 正哉
セッションID: F-70
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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This paper describes the results of performance verification of systems uses Ceiling Fans (CF) and Swirling Flow Fans (SF) for air conditioning in large space in winter and mid-season. This actual measurement demonstrated effectiveness of CF and natural ventilation. It was also analyzed energy consumption.
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是永 恒久, 田村 富士雄, 廣川 由樹, 太宰 龍太
セッションID: F-71
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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これまで、展示場やスポーツ施設などの広い空間の空調は、全体として均一で一定な環境を実現することを目的としており、大量のエネルギーを消費してきた。 そこで、“オンデマンド”、“不均一・非定常の許容”という温熱環境に対する視点のもとオンデマンド環境制御システム、新型変風量ノズルを開発し、ひとに寄り添うウェルネスで省エネルギーな大空間を実現した。 本報告書は、効果検証の概要と結果をまとめたものである。
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金子 研, 橋本 達也, 廣川 純一
セッションID: F-72
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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AIによる解析を利用することにより、快適性を損なわない省エネルギー空調システムを構築し、その性能を検証した。画像解析によるPMV空調、WiFiと画像解析を利用したエリア別人数検知による外気風量制御、ビッグデータ解析による人数予測を利用したフィードフォワード制御を実施、最新のテクノロジーと省エネルギー技術の融合を図った。ららぽーと名古屋みなとアクルスにおける運用データによる性能検証を実施した。
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西川 経太, 前田 龍紀, 山崎 将吾, 森元 和也
セッションID: F-73
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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従来の一般的な空調方式と比較して、快適性の向上、工期短縮および意匠的な付加価値を見出すことを目指して当社と新晃工業が共同開発したインダクションユニット吹出口を初めて実装した。本稿では、計画段階でのシミュレーションソフトによる吹出口の配置検証および夏期に実施した室内環境の実測評価について報告する。
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淀野 修司, 山中 俊夫, 小林 知広, 袁 継輝, 崔 ナレ, 伊藤 彰悟
セッションID: F-74
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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既存のパッケージエアコン(以下、PAC)の直下に膜を敷く、新空調方式、膜天井空調がある。この空調方式によって従来PACの課題であった居住空間の不快感を解消することができる一方で、冷房性能の低下が懸念される。そこで膜天井空調の膜を分割して配置し、冷房性能の維持と居住空間の快適性を保持する分割型膜天井空調がある。本研究では分割型膜天井空調の設計手法の確立を目指す。
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宮坂 房千加, 山﨑 高弘, 下田 吉之
セッションID: F-75
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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個別空調としてビル用マルチパッケージ型空調システムがさまざまな事業所に導入されている。その運用は,冷暖フリー,設定フリーで在室者によって運転されるのが一般的である。室温や気流が適正であっても,その温熱環境が在室者にとってどの程度快適かはわか りにくい。本報ではIOT機器と機械学習プログラムを使って家庭用エアコンを快適に運転するシステムを構築して運転した内容について報告する。
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辻 健太, 李 明香, 古橋 拓也, 峯澤 聡司, 陸 茉莉花
セッションID: F-76
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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近年、人体の各部位に気流を当てることができる家庭用エアコンが開発されている。しかし、人体を効率的に冷却するために人体のどの部位に気流を当てれば良いのかは明らかになっていない。また、居住者の代謝量が異なる場合、同じ空調設定でも居住者の生理・心理的反応は異なる。本研究では、被験者実験と人体熱分析を行い、居住者の帰宅時と長期滞在時を想定した際の、空調温度設定と気流を当てる部位の違いが、人体の生理・心理的反応に及ぼす影響を検討する。
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今川 光, リジャル H.B., 宿谷 昌則
セッションID: F-77
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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エアコン不使用時においても環境調整行動を実施することは重要である。本研究では関東地域の住宅120世帯を対象としたフィールド調査から得られたデータを基に、エアコン不使用時の着衣量・窓開閉・扇風機使用の状況に応じた会t系温度の算出を行い、これらの環境調整行動の有用性を検証する。
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小山 潤, 野部 達夫
セッションID: F-78
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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現行の温冷感の非対称性に関する研究は,制約環境及び屋外環境における温冷感の対称性や非対称性について記されているが,実際に運用されている勤務空間における調査事例が見受けられない現状にある。そこで,本論では実運用オフィスにおける執務者の属性,離着席状況,着衣量を調査し,空調空間における執務者の動向を把握する。また,その結果に基づく温冷感に対する非受容の非対称性に関する結果を報告する。
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馬場 暁子, 伊香賀 俊治, 小熊 祐子, 福島 富士子, 富岡 由美, 峰 友紗, 岩崎 えりか
セッションID: F-79
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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近年、小学校の温熱環境が児童の学習効率や健康状態に影響を及ぼすことが報告されている。また、温冷感には代謝量が影響しており、性別、年齢、活発さによる個人差が生じる可能性がある。以上より、温熱環境が児童の健康を維持するために重要な要素であり、その評価には、基礎代謝量や身体活動習慣の個人差を考慮することが必要であると考えられる。本研究では、小学校における温熱環境と温冷感・諸症状の関連について、身体活動を考慮した検討を行った。
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齋藤 輝幸, 轟木 康平, 中山 浩, 青 勇志, 中村 麻里
セッションID: F-80
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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本研究は、大空間を有する物流センターにおいて、夏季に暑熱対策を行った場合の熱的許容性向上に関するものである。通常の作業服とファン付きベストを着用した場合の熱的許容性を調査した。調査期間中の温熱環境に対して、ファン付きベストを着用した場合は室温等の低下に伴って熱的許容性が向上し、作業員の80%以上が許容するには、室温28℃以下、SET*31.5℃以下、WBGT 24℃以下とする必要があることが分かった。
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山崎 慶太, 桒原 浩平, 傳法谷 郁乃, 濱田 靖弘, 小林 宏一郎, 染谷 俊介, 髙橋 泰斗
セッションID: F-81
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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本報告は、型枠大工6名の被験者実験を人工気候室34℃の環境で実施し、夏季建設現場の熱中症モニタリングのため、深部体温を代用できる皮膚温の部位を探索するとともに、深部体温、皮膚温と発汗量との関係を検証することを目的とする。まず、各服装条件で時間帯について、各時間帯で服装条件について、それぞれ多重比較し、深部体温と水分量、各部位皮膚温の傾向を比較する。次に、裸体発汗密度と深部体温、平均皮膚温、各部位皮膚温の相関関係を検証する。
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呉 元錫, 大岡 龍三, 中野 淳太, 菊本 英紀, 小川 修, 崔 元準
セッションID: F-82
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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前報までは、従来の生理反応モデルおよび環境指標のミスト噴霧環境への適用妥当性を検討し、ミスト環境での環境因子と皮膚温度、温熱感覚を確認した。なお、人の皮膚表面がミストに濡れて発生する蒸発熱損失の計測機器や計測方法を提案した。本研究では、ミスト噴霧環境における人の熱的な状態が予測できる生理反応モデルを開発した。なお、ミスト噴霧環境の温熱環境が評価できる環境指標を提案した。
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高 姍, 大岡 龍三, 呉 元錫
セッションID: F-83
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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風速と風向が着衣熱伝達率に与える影響を検証した。また、本研究で測定した着衣熱伝達率の差異が実際の温熱快適性にどのような影響を及ぼすのかを検討した。具体的には温熱快適性予測指標PMVを利用し、着衣熱伝達率の差異の影響を確認した。
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上柳 燎平, 村江 行忠, 今堀 賢一, 大島 佳保里, 都築 和代
セッションID: F-84
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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運動時における心拍数から直腸温度の推定を目的とし分析を行った。分析はWBGT31℃と25℃をパラメータとした暑熱環境へ人体を曝露した際の生理反応の実験を基にした。直腸温度は心拍数とWBGTを変数として推定式を得た。推定式に被験者データを当てはめた結果、WBGT31℃において±1.0[℃]で推定が可能と示された。ただし、WBGT25℃においては±1.5[℃]の範囲で推定が可能であった。一方、直腸温度38℃以上を熱中症の危険域とした場合の熱中症検出の精度は45%に留まった。
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依田 柊, 野元 彬久, 久山 遼, 尾方 壮行, 田辺 新一
セッションID: F-85
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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本研究の目的はWBGT指標の特性を人体生理に基づき分析することである。本報では、WBGT指標に関する文献をレビューし、WBGTの適用限界、問題点について述べた。また、人体体温調節モデルJOS-2を用いて、WBGTと人体生理量の関係を分析し、WBGT指標の特性を分析した。JOS-2によるシミュレーションの結果、無効発汗が生じる高温多湿・低風速環境では、WBGT指標が暑熱ストレスを適切に評価できない可能性が示された。
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久山 遼, 野元 彬久, 依田 柊, 秋元 瑞穂, 尾方 壮行, 田辺 新一, 堤 仁美, 尾関 義一
セッションID: F-86
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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本研究の目的は、基礎代謝量(BMR)とPhysical Activity Ratio(PAR)を用いた代謝量の推定手法の精度を検証することである。5種類の活動時の代謝量を間接熱量計を用いて45人の日本人学生を対象に測定した。いずれの活動においても、平均の代謝量はISOなどの既存の国際基準の値よりも低かった。また、被験者の個人属性を用いて代謝量を推定し、実測値と比較した。その結果、平均の推定値は国際基準よりも平均の測定値に近かった。個人属性を考慮した代謝量の推定式は、母集団の平均値を予測する場合にのみ有効である。
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尾関 義一, 依田 柊, 野元 彬久, 久山 遼, 尾方 壮行, 田辺 新一
セッションID: F-87
発行日: 2020年
公開日: 2021/10/28
会議録・要旨集
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既往の人体体温調節モデルJOS-2公表後の知見や課題を整理し、新たな人体体温調節モデルJOS-3を開発した。JOS-3では、褐色脂肪細胞による非ふるえ熱産生、加齢に伴う体温調節機能の鈍化、皮膚層での短波長放射による熱取得が考慮される。また、基礎代謝および仕事による熱産生量の定義方法の変更がJOS-2から変更されている。また、本報では精度検証例として、穏やかな寒冷環境における被験者実験をJOS-3により再現した結果を示した。
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