歯科医学
Online ISSN : 2189-647X
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72 巻, 3_4 号
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  • 藤本 哲也, 成瀬 真弓, 平野 俊一朗, 西川 泰央
    原稿種別: 本文
    2009 年 72 巻 3_4 号 p. 121-127
    発行日: 2009/12/25
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    ビスフェノールA(Bisphenol A;以後BPAと略す.)は,歯科材料をはじめポリカーボネイトの原料として広く使われる人工化学物質であり,環境ホルモンの1つである.BPAの耐用1日摂取量(50μg/kg/day)は多くの生殖毒性試験に基づいて定められている.本研究では中枢への作用に基づいた評価法を検討するため,性的二型行動を指標にした微量BPA曝露の影響を調べた.耐用1日摂取量以下の極微量BPAを妊娠期および授乳期の母ラットに経口投与し,生まれた仔ラットの成長後にオープンフィールド試験における活動性および探索行動を調べ,さらに高架十字迷路試験で不安レベルを,受動的回避学習試験で回避学習能を観察した.活動性および探索行動では対照群で性的二型(性差)を示し,BPA曝露により探索行動の性差のみが消失した.高架十字迷路試験におけるオープンアーム進入回数比ならびに回避学習能において,対照群で確認された性差はBPA曝露群でも同様に確認され,性差の撹乱は認められなかった.オープンフィールド試験における探索行動は性的二型行動の評価法として鋭敏な指標と考えられる.
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博士論文内容要旨および論文審査結果要旨
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