港湾の海水中の硫化水素による船底塗膜の黒変化対策あるいは最近急増しつつある軽合金船用の船底塗料として, 銅・水銀を含まぬ有機毒物形の船底2号塗料が要求されてきた。これに対処するため, 各種有機化合物について防汚性の有無を検討した。
予備調査に基づき選択・入手した有機化合物約60種について標準的な配合による塗料を試作し, これを塗装した試験板を三崎および神戸の試験イカダに浸海して各化合物の防汚性を判定した。
供試化合物約60種中, 良好な防汚性を持つ数種と防汚効果の一応認められる約20種とが明らかになった。残りの約40種は無効であった。有機毒物の防汚性は非常に選択的で, 単独の毒物ですべての汚損生物の付着を防止することは困難であって, 数種類の毒物を併用することが必要である。防汚効果の認められた有機化合物は, その化学構造から次のような数群に分類できる。
a 有機スズ系化合物, b 有機ヒ素系化合物, c 有機水銀系化合物, d 有機塩素系化合物, e ジチオカーバメート系化合物, f チウラム系化合物, g その他
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