色材協会誌
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41 巻, 9 号
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  • 長谷川 謙三
    1968 年 41 巻 9 号 p. 427-436
    発行日: 1968/09/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    国鉄車両用のフタル酸樹脂エナメルの耐候性について, その実用特性と代用特性との関連性を把握するために, 使用顔料を変えていくつかのグレードを与え, 12カ月の屋外耐候試験と300時間までの促進耐候試験を行なった。耐候性の特性値としては色差 (ΔE値) と光沢 (60°鏡面反射率) を取り上げた。結論として, 色差については屋外耐候試験と促進耐候試験の間に高い相関性のあることがわかり, これによって屋外使用に適さない顔料を用いた塗料を促進試験機でふるい分けることが可能なことがわかった。促進耐候試験機は4種類を取り上げたが, 色差と光沢の両方を同時に調べるのに有用なものはなかった。結局はどの特性値に重点をおいてみるかによって, 目的にかなった試験機を選ぶべきであろう。また耐候試験には, 屋外・促進とも適当な清掃剤で適時洗浄する方が, 耐久性の劣る色を選別するには有利であり, 相関性も良くなる。変退色の評価には, ΔE値のようにその大きさによるだけでなく, 変色の方向をa・b色度図上に書いて検討することが可能なことがわかった。
  • 高木 邦彦, 黒須 収之, 藤井 勲
    1968 年 41 巻 9 号 p. 437-443
    発行日: 1968/09/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    線状キナクリドン (キン- (2, 3b) アクリジン-5, 12 (7, 14) ジオン) の塩素およびメチル置換体, 8種を合成し, 色相に対する置換基の効果および結晶形と色相との関係について検討した。これらの置換キナクリドンは, ジエチルサクシニルゴバク酸より2, 5-ジアリルアミノテレフタル酸を得, さらにこれをポリリン酸 (115% H3PO4) で脱水閉環する方法により合成された。後処理法としては, (1) 酸処理法, (2) アルカリ性ジメチルホルムアミド処理法, (3) 有機溶媒中での煮沸処理法, および (4) ボールミリング処理法をとった。生成物につき, 自記分光光度計による測色およびX線回折による結晶形の判定を行なった結果は次のようである。
    i) 黄榿色~赤紫色の顔料が得られた。
    ii) 各置換キナクリドンは, 2~4個の結晶形が存在する。
    iii) 結晶形の相違による色相の差は, 2, 9-ジク#ルおよび2, 9ジメチル置換体を除き, 無置換体よりも小さい。
    iv) 有機溶媒中での結晶転移性は, メチル置換体の方が塩素置換体よりも大きい傾向にある。
  • 近藤 三二
    1968 年 41 巻 9 号 p. 444-451
    発行日: 1968/09/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    焼付ケ形メラミンーアルキド樹脂塗料に体質顔料として表面処理極微細炭酸カルシウムを配合した場合の効果を酸化チタン単独塗料および表面処理カオリン, 重質炭酸カルシウムなど他の体質顔料を配合した場合と比較, 検討した。表面処理極微細炭酸カルシウム配合塗料は同一PVCにおいて最も高い光沢度を与える。またPVC 30%以下においては塗膜の耐フクレ性を向上させるがPVC 40%を越えると不良となる。透湿度から見たCPVCは表面処理極微細炭酸カルシウムおよび重質炭酸カルシウムは酸化チタソや表面処理カオリソよりも高い。表面処理極微細炭酸カルシウムは温和な環境における光沢仕上げ塗料に対して光沢性質を低下することなしに体質顔料として応用することができ, 塗料ゴストを下げるような用途が考えられる。
  • 釣谷 泰一
    1968 年 41 巻 9 号 p. 452-468
    発行日: 1968/09/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 主要有機顔料の一般的性質
    橋爪 清
    1968 年 41 巻 9 号 p. 469-478
    発行日: 1968/09/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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