色材協会誌
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42 巻, 10 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 大江 収, 佐藤 達雄, 元山 芳彰
    1969 年 42 巻 10 号 p. 447-452
    発行日: 1969/10/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    連続電着塗装においてターンオーバーが進むにしたがい,浴塗料と合成膜(電着膜とディップ膜を総合して合成膜と呼ぶことにする)中の組成は次第に変化し,やがては平衡に達するものと考えられる。平衡時点では合成膜と補給用塗料の組成は等しくなるが,浴塗料の組成は補給用塗料および合成膜のそれとは異なる。電着塗装におけるこのような組成の連続的変化を数式化して取り扱うことを試みた。
    本報では,ある注目成分について幾つかの異なった水準の成分濃度をもつ電着塗料を作成して電着して得られた合成膜の成分濃度を測定することによって物質収支を求めるための簡便式を導いた。この簡便式を用いることにより,平衡時における注目成分の濃度は,補給用塗料の組成および建浴用塗料の組成が与えられれば容易に求めることができる。また逆に,平衡時における注目成分濃度を望ましい状態に維持させるための補給用塗料配合を設計する上で一つの指針として参考にすることも可能である。
  • 種々の塩基性溶液に対するクロム酸鉛の溶解性
    宮沢 嘉一郎
    1969 年 42 巻 10 号 p. 453-461
    発行日: 1969/10/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    Na2CrO4とPb(NO4)2の溶液をNaOHおよびHNO4の希薄水溶液中に同時に滴下してクロム酸鉛を沈殿させ,それらの沈殿の各種塩基性溶液に対する挙動を検討した。
    同じNa4O/N2O5モル比に対し反応pHは,前報に比べてモル比<1では低くモル比>1では高かった。したがって各試料間の色相の違いは前報より著しく大きかった。
    上記沈殿はNaOHで30分処理するといずれもPbO/CrO3÷2の固相が残留したが,モル比<1の試料とモル比>1の試料とではCrO3の溶出の過程が異なり,モル比く1ではCrO3の過溶解・再沈殿の現象が認められた。
    Na2CO3で処理するとCrO3が溶出してCO2が沈殿し,Ba(OH)2で処理するとPbOが溶出してBaOが沈殿する。これらの場合にも成分溶出率曲線はモル比≧1に応じて異なる挙動を示した。
    X一線回折・電子顕微鏡および色相観察から,このような溶解性の違いは化学組成が反応時のpHによって相異するためと推定された。
  • 塗料の硬化に伴う動的粘弾性の変化
    平田 貞夫, 岸本 昭
    1969 年 42 巻 10 号 p. 462-466
    発行日: 1969/10/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    アルミニウムはくに塗布したフェノール・エポキシ系塗料を焼付け条件を変えて硬化させ, ねじり自由振動法によって, それらの粘弾性性を検討した。塗膜の動的剛性率および損失正接について, それぞれ焼付け温度一焼付け時間の換算則が成立することを知った。このときの移動係数は, 先に述べた抽出実験の際に求めた移動係数と一致することが知られた。焼付けによる塗料分子の化学変化に基づいて, 塗膜の粘弾性挙動が変化してゆくと考えられる。
  • 岩田 佳昭
    1969 年 42 巻 10 号 p. 467-469
    発行日: 1969/10/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    陰極に水銀を用いてポリカルボン酸樹脂ナトリウム塩水溶液の鉄極 (陽極) への電着を行ない, ポリカルボン酸樹脂アミン塩水溶液の場合 (陰極, 陽極ともに鉄) と比較した。
    陰極に水銀を用いると水素イオンの放電が起こらずナトリウムイオンの放電が起こり, 浴のpHの上昇はほとんど認められなかった。ナトリウム塩水溶液の電着の方がアミン塩水溶液の電着よりもつきまわり性の点では良好であるが, 同濃度で実験した結果では塗膜厚はナトリゥム塩水溶液の電着の場合の方が薄く, 耐塩水性も悪い。
  • 品田 登
    1969 年 42 巻 10 号 p. 470-476
    発行日: 1969/10/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • ポリマーの分解反応と耐熱性樹脂
    垣内 弘
    1969 年 42 巻 10 号 p. 477-484
    発行日: 1969/10/30
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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