色材協会誌
Online ISSN : 1883-2199
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46 巻, 11 号
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  • 赤金 華津男, G.G. ALLAN
    1973 年 46 巻 11 号 p. 617-621
    発行日: 1973/11/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    複数の酵素を持つ膜とその性質について検討した。
    透析用セルロースチューブをアルカリ処理後, トリアジントリクロリドのアセトン溶液と反応させて得たジクロロトリアジン化セルロース膜の片面にアルギナーゼを他面にユリアーゼを付加した。
    ポリエチレン製シリンダーに張りつけ, トリス緩衝液に溶解したアルギニンをシリンダー内に注ぎ酵素反応をさせた。酵素膜は2週間以上にわたり繰り返し使用されたが安定な活性を示した。その活性を各酵素を別々のセルロースシートに付加した場合と比較した結果, 一枚のシートの両面に2種の酵素を付加した方がすぐれていることがわかった。更に得られた酵素膜の最適pHは8~9付近に存在していた。
  • トリブチルスズ系高分子害物駆除剤の防汚性能
    赤金 華津男, G.G. ALLAN
    1973 年 46 巻 11 号 p. 622-628
    発行日: 1973/11/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    アルキルスズ系誘導体およびその高分子体の防汚効果について検討した結果次のことがわかった。
    1) 有機スズ化合物中, トリアルキルスズ系統の誘導体は従来から使用されている銅, 水銀系毒物より良好な防汚性を持っていた。しかしながらモノ, ジ, テトラアルキルスズ系は十分な防汚性を持っていない。
    2) トリアルキルスズ系化合物中, そのアルキル基中の炭素原子数が6以下の場合, すぐれた防汚性を持っているが, それ以上の場合にはほとんど防汚性を示さない。
    3) R3SnXで示されるようなトリアルキルスズ化合物中において, Xがハロゲン基の場合にはその他の基よりもすぐれた防汚性を持っているが, R基が同じ基である限り大差は認められず, X基の影響はあまりなく, このことからX基を高分子鎖に置き換えても防汚性をそこなうことがない。
    4) 低分子量の有機スズ化合物の多くは塗膜を軟化する傾向を持っている。それゆえに塗膜乾燥がわるく, 粘着性をおびるため塗料として不都合を生じた。しかしながらこの欠点はトリブチルスズ系高分子毒物を用いることにより改良出来ることがわかった。
    5) 天然高分子のうち用途の少ない海藻酸, クラフトリグニン, 短繊維にトリブチルスズオキシドをアダクトした。短繊維の場合は別としていずれの高分子体も従来の毒物に比べすぐれた防汚性を示し, 長期にわたって効果を持続することを認めた。
    6) 毒性については従来の低分子化合物よりも低下させることができることがわかったが, 皮膚障害を完全に消去することはできなかった。
  • 小石 真純
    1973 年 46 巻 11 号 p. 629-635
    発行日: 1973/11/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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