色材協会誌
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49 巻, 5 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 樹脂中と溶液中のケイ光スペクトルおよびケイ光強度の関係
    天野 一雄, 日野原 忠男, 松井 弘次
    1976 年 49 巻 5 号 p. 271-276
    発行日: 1976/05/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    最近樹脂成型品の白度を上げるため広くケイ光増白剤が使用されている。この場合ケイ光剤は樹脂に練り込まれるのでそのおかれる状態は溶液中や樹脂に吸着された状態とはかなり異なることが考えられる。そこで溶液中と樹脂中とではケイ光増白剤はどのような差を生ずるかを吸収およびケイ光スペクトルの測定により検討した。
    ケイ光剤としては7-アミノクマリンの誘導体4種を用いた。
    樹脂中の吸収およびケイ光スペクトルはわずかに赤色移動する以外は溶液中と本質的には変わらない。溶液中同様に樹脂中でもmediumの極性が大きくなると吸収およびケイ光は赤色移動する。これらの結果から樹脂中のケイ光分子の状態は溶液中とほぼ一同であることがわかった。
    ケイ光強度は溶液中よりも樹脂中で強度が増す。透明な樹脂では溶液中と同様に樹脂の相違に基づく差はほとんどなく, ほぼ一定のケイ光強度であった。
    樹脂中のケイ光強度と対応するシクロヘキサン溶液のケイ光強度に対してプロットした結果直線関係が成り立ち, かつ直線の勾配は樹脂の種類によって異なる。この勾配はケイ光剤を樹脂に入れて用いる場合, 重要な意味を持つようになる。
  • 武林 敬, 小石 真純
    1976 年 49 巻 5 号 p. 277-282
    発行日: 1976/05/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    カオリンを遠心回転型ボールミルを用いて摩砕した場合, カオリンは, 摩砕されると同時にボールミルにライニングしてあるステンレススチール (SUS-304) を切削・ハク離する。この場合の挙動は, 回転数が変化することによっても影響される。
    著者らは, それ故, 230,350,500,650rpmの各回転数における摩砕度, ステンレススチール含有量についてX線回折, ケイ光X線分析, 電子顕微鏡, 比表面積, 電気泳動を用いて考察した。
    その結果, 最終到達摩砕度と回転数においては, (摩砕度) 〓 (回転数) 1/2の関係があり, 最終到達ステンレススチール粉含有量においては, log (含有量) 〓 (回転数) の関係があることを確めた。
    また230rpmにおける電気泳動, 比表面積において従来のメカノケミカル効果にゼータ電位という因子を新しく加味して考察した。
    その結果, ゼータ電位と摩砕度あるいはステンレススチール粉含有量との間に良好な相関性が認められた。
  • 武林 敬, 日高 久夫, 小石 真純
    1976 年 49 巻 5 号 p. 283-289
    発行日: 1976/05/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    前報において著者らは, 顔料としてのステンレス改質カオリンを遠心回転型ボールミルを用いて調製した。その際に生成したステンレス改質-カオリン粉体をX線回折, 蛍光X線分析, 電子顕微鏡および電気泳動を用いて, このボールミルの最適回転数を求めた。
    その結果, 著者らの使用したボールミルでは, 650 rpmの回転数が摩砕効率, ステンレススチール粉含有量ともに良好であるという結果を得た。
    そこで本報では, この遠心回転型ボールミルの最適ボール容積量を求める実験を行なった。
    その結果, 以下に報告するような事実を見い出した。
    (1) 9時間摩砕後の試料の比較では, ボール個数が3,900個のときに良摩砕ならびにステンレススチール粉含有量最大であった。
    (2) 9時時間摩砕物の着色度 (グレー色調) は, ステンレススチール粉含有量と比例して, やはり3,900個を使用したときが最高のグレー色調となった。
    (3) ゼータ電位と摩砕度およびステンレススチール粉含有量に関しては, 前報と同様に直線の相関関係を得た。しかしながら, この関係のアルミナボール個数への依存性は明確にできなかった。
  • 久保田 敏夫, 植田 俊夫
    1976 年 49 巻 5 号 p. 290-296
    発行日: 1976/05/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    塗料用ポリエステルウレタン樹脂の熱安定性について検討した。試料はトリレンジイソシアネート, キシレンジイソシアネート, ヘキサメチレンジイソシアネートの各アダクトとポリエステルポリオールとを反応させたものを試料として空気または窒素気流中で175℃で100時間加熱し, その重量変化, 炭酸ガス生成量, 元素分析値の変化, 赤外スペクトル変化を測定, また熱天秤による重量変化も測定し, 実験結果を考察した。窒素気流中, 175℃の加熱ではあまり大きな変化は見られなかったが, 空気中ではヘキサメチレンジイソシアネートのポリウレタン, キシレンジイソシアネートのポリウレタンが赤外スペクトルでウレタン結合の吸収が著しく減少し, 重量変化, 炭酸ガス生成量も多く不安定であるのに対し, トリレンジイソシアネートのポリウレタンではこれらの変化は比較的小さく安定であった。
  • 峯 繁夫
    1976 年 49 巻 5 号 p. 297-302
    発行日: 1976/05/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 松丸 靖
    1976 年 49 巻 5 号 p. 303-315
    発行日: 1976/05/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 康弘, 柴山 恭一
    1976 年 49 巻 5 号 p. 316-324
    発行日: 1976/05/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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