カオリンを遠心回転型ボールミルを用いて摩砕した場合, カオリンは, 摩砕されると同時にボールミルにライニングしてあるステンレススチール (SUS-304) を切削・ハク離する。この場合の挙動は, 回転数が変化することによっても影響される。
著者らは, それ故, 230,350,500,650rpmの各回転数における摩砕度, ステンレススチール含有量についてX線回折, ケイ光X線分析, 電子顕微鏡, 比表面積, 電気泳動を用いて考察した。
その結果, 最終到達摩砕度と回転数においては, (摩砕度) 〓 (回転数)
1/2の関係があり, 最終到達ステンレススチール粉含有量においては, log (含有量) 〓 (回転数) の関係があることを確めた。
また230rpmにおける電気泳動, 比表面積において従来のメカノケミカル効果にゼータ電位という因子を新しく加味して考察した。
その結果, ゼータ電位と摩砕度あるいはステンレススチール粉含有量との間に良好な相関性が認められた。
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