木材表面への体質顔料の付着率および道管モデル内での体質顔料中に含まれる扁平粒子の充テン状態を求めつぎの結果を得た。
1) 供試体質顔料No.2, 11, 13, 15は目止め処理後の加圧による付着率は増大し, No.2, 15に石英を添加したY.S., K.S.系列ならびに類似の体質顔料を混合したY.Y.系列についても加圧による付着率の増加率は大きい。
2) 供試体質顔料の充テン構造をみれば, 無加圧状態の体質顔料中の扁平粒子は基準軸 (加圧方向) に対する平均傾斜角が-86.5°で配向度和が24%と小さいのに対し, 加圧力10kg/crm
2で平均傾斜角-66°, 配向度和55.8%, 15kg/cm
2で平均傾斜角-71°, 配向度和61.6%となり, 加圧によって扁平粒子は加圧方向に垂直に近い方向に配向する。
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