色材協会誌
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56 巻, 1 号
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  • 幕内 恵三, 高木 徹, 中山 博之
    1983 年 56 巻 1 号 p. 2-8
    発行日: 1983/01/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    エポキシ樹脂とメタクリル酸スチレン, およびアクリル酸エチルからなるアクリルモノマーとを混合し, シート状に成形したものに電子線を照射すると, 固形状の水分散可能なグラフト重合組成物が得られた。ここで, 樹脂の合成条件と得られるグラフト重合組成物の性質との関係を検討した。
    グラフト重合組成物のGPC分析を, 屈折率とUV吸収スペクトルとの2つの検出方法で同時に行い, アクリル共重合体を含むポリマーとエポキシ樹脂を含むポリマーとの分子量分布を別々に測定した。アクリル共重合体を含むポリマーのピーク分子量は10万であり, 溶媒を必要とする熱法と比較して比較的大である。エポキシ樹脂濃度が大の時, および, エポキシ樹脂の分子量が大の時に, アクリル共重合体を含むポリマーの分子量が大となり, 本方法は高粘度下の重合であることが1つの大きな特徴である。
    分別沈殿法によりグラフト率を求めた所, 15%以上であり, 10%以下の触媒法と比較して大である。これも高粘度下の重合の特徴である。
    線量率が大となるほどアクリル共重合体を含むポリマーの分子量は小さく, グラフト率は逆に大となる。活性種濃度が大となると, 停止反応が起こりやすくなると同時にグラフトの開始点の増加することを示した。
    得られたグラフト共重合組成物を混練後, アルカリ性水溶液を加えることにより乳化物が得られる。この乳化物を塗布, 加熱乾燥することにより強じんな塗膜が得られた。
  • 塩化ビニル樹脂系塗装鋼板の耐久寿命の予測
    竹島 鋭機, 川野 敏範, 高村 久雄
    1983 年 56 巻 1 号 p. 9-21
    発行日: 1983/01/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    本報では, 樹脂系が異なりかつ熱可塑性塗料である塩化ビニル樹脂系塗料を塗装した鋼板を外装建材に使用する場合の耐久寿命予測についても, 第1報および第II報で報告した方法の適用が可能であるかを検討した。
    その結果, 塩化ビニル樹脂系塗装鋼板についても, 本法による耐久寿命予測が可能であることがわかった。また, 塩化ビニル樹脂系塗装鋼板は, 前述した熱硬化性塗料を塗装した鋼板に比べると, 塗膜表面の劣化はほぼ同程度に進行するが, 塗膜内部の劣化は進行しにくいことがわかった。この膜厚効果によって, 塩化ビニル樹脂系塗装鋼板は優れた耐久寿命を有するといえる。第I報第皿報および本報の結果から, 筆者らの検討している方法によって, 種々の樹脂系の塗装鋼板についても, その耐久寿命を予測することが可能であることがわかった。
  • 腐食性物質の透過抑制効果
    多記 徹, 田辺 弘往, 辻 敏幹, 篠原 稔雄
    1983 年 56 巻 1 号 p. 22-27
    発行日: 1983/01/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    ガラスフレークを充填した不飽和ポリエステル樹脂塗料 (以後フレークコートと称する) の塗膜中への腐食性物質の浸透性を, 温度勾配浸セキ下での塗膜抵抗測定, 重量法による吸水量測定, またXMAによる各種腐食性液体に浸セキした塗膜中への腐食性イオンの浸透度測定によって評価した。
    塗膜抵抗の測定結果から, 従来の重防食塗料 (エポキシ樹脂塗料等) に比べて抵抗の低下の速度が遅く, また抵抗が平衡に達した時点においても高い抵抗値を保持していることがわかった。
    XMAによる分析の結果, Cl- (中性環境) およびSO42-は, 3年間の浸セキ試験の後もほとんどフレークコート塗膜中には浸透していないことがわかった。
    以上のことから, フレークコート塗膜中にも水は浸透するが, その速度は遅く, また, 水の浸透が平衡に達した後もなおフクレの発生が抑制されることがわかった。
  • 渡辺 信淳, 東原 秀和
    1983 年 56 巻 1 号 p. 28-38
    発行日: 1983/01/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 喜田 義弘, 瓜谷 詔夫
    1983 年 56 巻 1 号 p. 39-57
    発行日: 1983/01/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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