色材協会誌
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57 巻, 3 号
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  • 成形におけるミクロ相構造
    植村 勝
    1984 年 57 巻 3 号 p. 111-117
    発行日: 1984/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    エチレン・酢酸ビニル共重合体 (EVA) を幹ポリマーとしてアクリロニトリル (AN), スチレン (ST) をグラフト重合し, 重合条件とミクロ構造につき前報1) で報告した。 (EVA・ASグラフトマー) 当研究のEVA・AS共重合体は, 成形加工において層状剥離を起こす。本題では, 電顕のミクロ構造観察により重合条件と層状剥離の関係を探索し, 次の結果を得た。
    (1) サスペンション重合ではEVAを分散粒子として安定化することは困難であるが, エステル交換したEVAを用いたバルクサスペンション重合では容易に分散安定化できる。すなわち, メチルメタクリレート (MMA) エステル交換によるバルクサスペンション重合では, 最も安定した網目構造の分散粒子となり, その大きさは2~3ミクロンである。
    (2) 射出成形における層状剥離は, ASのEVAへのグラフト率に依存し, 80~90%で剥離は起こらなくなった。しかもEVA粒子が網目構造をとる時, 射出成形のような高いせん断域においても分散状態は変らず安定している。フリーのEVAが多い状態では層状剥離は大きい。
  • 横山 泰一, 斎藤 孝, 新井 文夫
    1984 年 57 巻 3 号 p. 118-123
    発行日: 1984/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    キナクリドン (1), ピリド [1′, 2′ : 1, 2] ピリミド [4, 5-b] アクリジン-7, 15-ジオン (2), およびピリド [2, 1-b] ピリド [1′, 2′ : 1, 2] ピリミド [4, 5-g] キナゾリン-7, 15-ジオン (3) の顔料としての耐久性と吸収スペクトルを比較した。 (1), (2), (3) の順にキナゾロン環が増えるにしたがって, 耐候性, 耐熱性, および耐酸性が低下した。これはキナゾロン環が酸化環元作用を受けやすく, 逆にアクリドン環が分子間水素結合によって安定化しているためで, 分子の耐久性に加成性が成り立つことを明らかにした。また, (2) および (3) をマイクロカプセル化することによる。耐酸性と耐候性の改善についても検討した。
  • 高周波の負荷方法とかき混ぜ速度の影響
    井原 辰彦, 伊藤 征司郎, 桑原 利秀, 木卜 光夫
    1984 年 57 巻 3 号 p. 124-129
    発行日: 1984年
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    カーボンブラックの低温プラズマ酸化処理を容量負荷型と誘導負荷型の二つの高周波負荷方法で行い, 処理効率などにおよぼす負荷方法の影響について比較検討した。また, 処理時のかき混ぜ速度の影響についても検討するとともに, 酸化の機構についても考察を加えた。
    その結果, 容量負荷型よりも誘導負荷型方法の方が処理効率がよかった。かき混ぜ速度は生成する表面官能基の種類や量に影響し, 速度が速い場合には主として弱酸性のフェノール性水酸基の生成量が多く, 遅い場合には主として強酸性のカルボキシル基やラクトン型のカルボキシル基の生成量が多かった。また, フェノール性水酸基の生成は, 主としてカーボンブラック表面に生成したラジカル活性点と酸素分子との反応に基づくラジカル自動酸化反応に, カルボキシル基の生成は, 主としてフェノール性水酸基が生成した芳香環の開裂に基づくものと推察した。
  • オイル・ワックス2成分混合系
    松田 伯, 植原 計一, 東久保 和雄, 田中 宗男
    1984 年 57 巻 3 号 p. 130-136
    発行日: 1984/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    オイル, ワックス及び色材を主成分とするスティック化粧品である口紅の発汗機構を解明するために, オイルーワックス2成分系で, 発汗の観察方法を検討すると共に, 油滴の化学組成や発汗と温度との関係について検討した。また, オイル, ワックスのマトリックスについても考察した。
    発生する油滴の成分は, 大部分が試料中に含まれるオイル成分であった。発汗が固形物表面でのオイルの分離現象であることがわかった。そして油滴が発生した同じチャネルからオイルの出入する事実が顕微鏡観察により明らかになった。膨張率の測定から, 発汗は, 温度上昇に伴うオイルの膨張と密接な関係があることもわかった。試料中のワックスの増加にともなって, 発汗作用は, 減少することからオイルーワックスで形成される網目構造とも関係していることが確認された。
  • 小石 真純
    1984 年 57 巻 3 号 p. 137-141
    発行日: 1984/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 太田 恵三
    1984 年 57 巻 3 号 p. 142-147
    発行日: 1984/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 笹本 光雄
    1984 年 57 巻 3 号 p. 148-154
    発行日: 1984/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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