色材協会誌
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59 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 伝搬特性の粘度依存性
    牛尼 清治, 神村 忠宏, 戸田 耕司
    1986 年 59 巻 3 号 p. 139-145
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    塗膜形成過程の粘弾性変化の測定を目的として, アモルファス磁歪遅延線を用いて, 試料粘度と伝搬特性のかかわりを検討した。挿入損失および入出力位相差は, 試料の粘度変化と密接に対応し一定の関係をもって変化した。粘度の増大にともなって挿入損失は, 最初に増加し極大値をとってから減少した。位相の変化分は粘度の増大とともに増加し, ある粘度以上の領域においては一定値をとりほとんど変化しなくなった。アモルファス磁歪遅延線の伝搬性変化は試料の粘度変化と関係づけることができ, これより塗膜形成過程の粘度変化の評価が可能である。
  • アルキド樹脂の生成過程の粘弾性変化
    増田 初蔵, 穴沢 一郎
    1986 年 59 巻 3 号 p. 146-149
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    アルキド樹脂の生成反応過程における樹脂化機構を, 粘弾性測定から追求した。樹脂化過程の試料をとり, これをメラミン樹脂 : アルキド樹脂=3 : 7 (重量比) に混合し塗膜を作り, その対数減衰率, 粘性係数および剛性率を測定した。
    (1) 対数減衰率λの温度依存より測定される転移温度Tgは樹脂化時間と共に上昇し, [λ]maxは大きくなる。またTgより低温側の減衰率は樹脂化と共に小さくなるが, 高温側では大きくなる。
    (2) 粘性係数ηは対数減衰率と同様の傾向を示し, 低温では樹脂化時間の短いものほど粘性が大きく, 高温側はこれと反対に小さくなる。
    (3) 剛性率は低温側では樹脂化時間に関係なくほぼ一定であるが, 高温においては樹脂化と共に小さくなる。この高温弾性率の変化は, アルキド樹脂の残存活性基の量とメラミン樹脂との架橋度を表わしている。
  • エリトリトールの効果
    増田 初蔵, 穴沢 一郎
    1986 年 59 巻 3 号 p. 150-154
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    アルキド樹脂中の脂肪酸を安息香酸に, またグリセリンをペンタエリトリトールに置きかえたときの塗膜の粘弾性挙動をメラミン樹脂 : アルキド樹脂=3 : 7 (重量比) の塗膜で検討した。その結果, アルキド樹脂中の脂肪酸を安息香酸に置きかえたときには
    (1) 対数減衰率-温度曲線から求められる転移温度は高温側に移行する。
    (2) 転移温度Tgにおける対数減衰率の極大 [λ]maxはほぼ酸価と逆比例関係にある。
    (3) ペンタエリトリトールの量と共に転移温度は高温側に移行し, 対数減衰率の極大値も大きくなる。
    (4) 測定温度範囲にわたる減衰の幅はペンタエリトリトールの量と共に大きくなる。
    (5) 剛性率は低温側では5.0×109 dyne/cm2に収れんするが, Tgをこえた高温側ではペンタエリトリトールが多くなるに従い高くなる。
  • 食用黄色4号レーキ市販品について
    久保 靖, 白井 誠, 牧田 兆史
    1986 年 59 巻 3 号 p. 155-161
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    食用黄色4号アルミニウムレーキ市販製品について, NaCl水溶液中における染料溶出特性を調べた。
    溶出染料イオン濃度 [D]sを顔料/溶液比Wpおよび時間の関数として測定することにより, 次のような特徴を有する一連の溶出曲線が得られた。
    1. [D]sWpの大なるほど大になる。
    2. [D]sの時間変化は, 一様に増加するものと, ある時点で最大値に達したのち減少に転ずるものとがある。
    この結果は, 耐溶出性の比較を, 通例行われているように, Wpおよび時間に関し一定条件下で測定された [D]sの値をもってすると, その条件の設定のし方によって評価が逆転しうることを示している。このような溶出特性は, 溶液中の陰イオンとレーキ中の染料アニオンとの間のイオン交換反応が, レーキ顔料粒子の表面から内部に向かって~40A程度の厚みで存在する溶出反応層において起るという溶出機構によって説明された。この機構にもとづき, 1/[D]sと1/Wpの間に成立する直線関係から, 分配係数Kおよび溶出反応層の分率ηという本質的な意味をもつ数値を導く方法が与えられ, 耐溶出性に対する正しい評価が可能となった。
  • 杉下 龍一郎
    1986 年 59 巻 3 号 p. 162-167
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 高橋 彰
    1986 年 59 巻 3 号 p. 168-175
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 吉岡 博
    1986 年 59 巻 3 号 p. 176-184
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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