色材協会誌
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59 巻, 9 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 銅ジベンゾジピリジノポルフィラジンとジェチル硫酸との反応
    坂本 恵一, 芝宮 福松
    1986 年 59 巻 9 号 p. 517-524
    発行日: 1986/09/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    銅フタロシアニン窒素同構体の1種である銅ジベンゾジピリジノポルフィラジンとそのフラクション (Cu-2P) を4級化剤の1種であるジエチル硫酸と反応させて得た生成物は, 赤外線吸収スペクトルにおいて2,960cm-1から2,800cm-1にかけてのエチル基の吸収が観察されずに1,350cm-1, 1,190cm-1, 1,050cm-1および600cm-1にスルホン基に起因する吸収が観察されたことから, 4級化Cu-2Pではなく, 従来合成が困難と考えられているスルホン化Cu-2Pであることがわかった。
    スルホン化反応は約100℃のごく穏やかな条件下で生じていることから, ピリジンなどの窒素複素環で知られている芳香族求電子置換反応ではないと考えられる。
    このスルホン化反応はギ酸溶媒中で生じたことから, ギ酸溶媒を用いずに反応させたところ, 溶媒を用いた場合と同一の結果であることが赤外線吸収スペクトルと核磁気共鳴スペクトルから確認できた。以上の結果から, この反応はギ酸溶媒の有無にかかわらずに共通であり, 芳香族求核置換反応に従うと結論した。
  • 関根 功, 加藤 健, 須田 秀昭
    1986 年 59 巻 9 号 p. 525-529
    発行日: 1986/09/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    エポキシ樹脂 (Epoxy resin, ER) とアマニ油 (Linseed oil, LO) を用いたときの各種フェライト顔料の防食性能を明らかにするために, 電気化学的測定および腐食重量減試験を行って検討した。アマニ油-フェライト系塗料では, 小さいtanδ値 (約0.5) や比較的大きい塗膜抵抗 (Rp) や腐食反応抵抗 (Rθ) の値を示したものがあり, エポキシ樹脂-フェライト系塗料より防食性が優れていることがわかった。特にCaフェライトはエポキシ系とアマニ油系で, その防食性に大きな違いを示した。MgおよびFeフェライトはエポキシ系, アマニ油系のどちらにおいても優れた防食性を示した。また塗装鋼片についてのtanδ, Rp, Rθなどの値は抽出液中での腐食重量減や分極曲線の結果とほぼ相関が見られた。フェライト顔料の防食効果は, エポキシ系ではそれらの塩基性度に, アマニ油系では, それらの塩基性に基づく塗膜分解成分のインヒビター的作用によると推測された。
  • 振動板型レオメーターによる粘度の測定
    渡辺 鋼市郎, 甘利 武司, 大坪 泰文
    1986 年 59 巻 9 号 p. 530-535
    発行日: 1986/09/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    振動板型レオメーターを用いて, 種々の膜厚のUVインキについてその硬化過程における動的粘性率の変化を測定した。動的粘性率の照射エネルギー依存性曲線は2本の直線で近似できるので, その交点の照射エネルギーを最低露光量と呼び, この値を用いてUVインキの硬化速度について考察した。最低露光量は膜厚とともに指数関数的に増大するが, これはインキ皮膜中においてUV強度が指数関数的に減少するという事実を反映するものである。ある一定の膜厚で硬化速度を比較すると, ビヒクルが最も速く, つづいてマゼンタ, エロー, シアンインキの順に遅くなった。この硬化速度の違いは, 顔料の吸光性の違いに起因するものである。UVインキにおいては, 顔料によるUVエネルギーの吸収が非常に大きく, それは光重合反応には全く関与しないので, 効率的に硬化することのできるインキ膜厚は顔料の吸光性に著しく影響される。レオロジー測定から顔料の吸光性についても推察できるわけであり, 振動板型レオメーターはUVインキの感度の評価に有効な手段となることがわかった。
  • 近藤 保
    1986 年 59 巻 9 号 p. 536-542
    発行日: 1986/09/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 中原 佳子
    1986 年 59 巻 9 号 p. 543-551
    発行日: 1986/09/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 木田 末男
    1986 年 59 巻 9 号 p. 552-556
    発行日: 1986/09/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 潤滑塗料・滑り止め塗料
    片山 正雄
    1986 年 59 巻 9 号 p. 557-566
    発行日: 1986/09/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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