色材協会誌
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61 巻, 12 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 本田 宏隆, 松野 昂士, 小石 眞純
    1988 年 61 巻 12 号 p. 659-664
    発行日: 1988/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    2種類の粒子径の異なる高分子微粉体を用い, 高速気流中衝撃カプセル化法により, 表面改質粉体を調製した。
    この方法では, まず粒子間の相互作用を利用して, interactive mixtureを形成させた。次に, このmixtureは, 循環回転させる方法で十分に分散させ, 処理した。すなわち, 高速気流中に分散させた条件下で, 2種の微粒子は高速回転の衝撃羽根で繰り返し衝撃を与えた。その結果, 用いた微粉体の中で大きい方の粒子表面に小さい粒子が十分に付着・固定化された。
    具体的には, (1) 粒子径0.3μmのPMMAが軟化・溶融され, 粒子径5μmのナイロン12球をカプセル化できた。また, (2) 粒子径250μmのポリエチレン球についても同様に粒子径5μmのナイロン12球でカプセル化できた。
  • 多田 弘明, 宮田 邦夫, 吉田 治信, 河原 秀夫
    1988 年 61 巻 12 号 p. 665-670
    発行日: 1988/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    シリカゲルを飽和させたケイフッ化水素酸水溶液からのシリカ析出反応により, シリカ被覆チタニア微粒子を作成し, ギ酸の光分解反応におけるその光触媒活性について検討した。この反応により発生した二酸化炭素および水素の定量を行い, 二酸化炭素の発生速度をチタニア微粒子の光触媒活性の指標として用いた。
    その結果, アナターゼの光触媒活性は, シリカ被覆処理 (SiO2=13.3wt%) を施すことによって, 約24%に減少すること, またルチルでは11.9wt%のシリカ処理により, その活性は約70%に低下することが明らかになった。さらに, これらのチタニア微粒子を用いた場合のギ酸分解速度の結果に基づいて, 反応機構を推定するとともに光触媒活性におよぼすシリカ被覆の影響について考察した。
  • 井原 辰彦, 石橋 博, 伊藤 征司郎, 椿 隆行, 木卜 光夫
    1988 年 61 巻 12 号 p. 671-677
    発行日: 1988/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    マイクロ波低温プラズマを利用して, 昇華性のFe (III) アセチルアセトンキレートから超微粒子状酸化鉄を得る方法について検討した。
    調製は, キレートをプラズマ中で昇華させ, プラズマの作用を受けながら反応容器の内壁に析出するまでの1次処理と, 析出物から残存する有機成分を酸素プラズマの酸化分解作用を利用して除去する2次処理とに分けて行った。
    その結果, 1次処理では, 低圧力で行うほど生成物の比表面積は大きくなるが, 同時に, 副生するカーボンの量も増大するため, 3Torr程度が妥当であると結論づけた。有機物を除去する2次処理では, 5Torr程度がもっとも効率がよかった。TEMの観察結果より, 得られた微粒子の粒子径は10nm程度であった。
  • 安井 茂男, 松岡 賢, 北尾 悌次郎
    1988 年 61 巻 12 号 p. 678-684
    発行日: 1988/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    共役鎖とアクセプターが共通で, ドナーが異なる分子内CT型非イオン性青色トリスアゾ二色性色素を合成し, それらの色と構造の関係, 液晶中での二色性や溶解性などを検討した。
    それらのλmaxは液晶中で626~645nmにあり, 500~800nmに幅広い吸収帯を有する。ドナーが1-ブチル-2,2,4,7-テトラメチル-1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの場合には, 色素は濃青色ですべての液晶に適当な二色性と溶解性をもつので実用的である。一方, 1-アルキルアミノナフタレンやユロリジンから誘導された色素の場合には, 二色性はきわめて良好であるが, 一般に溶解性が劣るので用途が限定される。
  • 次田 章, 福島 隆司, 水口 昭憲, 永澤 久直
    1988 年 61 巻 12 号 p. 685-691
    発行日: 1988/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    均一沈殿法により, TiO2水和物とAl2O3水和物を雲母粉体表面上に沈着させ, これを焼成することによって, TiO2-Al2O3二層被覆雲母を調製する方法を開発した。雲母表面上に第一層としてTiO2層が, また第二層としてAl2O3層が積層沈着していることを, 反応過程の解析およびESCAによる表面分析により確認した。
    変角分光光度計を試作し, 調製した粉体の光学特性を測定した結果, 被覆物質 (TiO2+Al2O3) 中のAl2O3比率が少ないとき, 鏡面反射方向を中心とする反射強度が大きく, かつ反射光は青紫系の色彩を示すことがわかった。一方, Al2O3比率が50%以上では, 全受光角範囲で反射強度が減少し, かつ反射光は無彩色に近づき, 自然な艶感を与える外観となった。
    TiO2-Al2O3二層被覆雲母は, 雲母に比べて白色度が高く, かつオイルに濡れることによる色変化 (色くすみ) も少なかった。
    これらにより, TiO2-Al2O3二層被覆雲母はAl2O3比率50%以上において化粧品用体質顔料に適した光学的特性を示すことがわかった。
  • 両性アルキド樹脂の顔料分散性に対する酸・塩基相互作用の影響
    小林 敏勝, 筒井 晃一, 池田 承治
    1988 年 61 巻 12 号 p. 692-698
    発行日: 1988/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    顔料分散用樹脂の設計において, 顔料-樹脂間の相互作用として, 酸・塩基概念を適用した。顔料表面の酸・塩基量は, 非水溶媒中での電位差滴定法により決定した。
    相溶性の観点から, 目的とする塗料用アルキド樹脂を塩基性物質で変性することにより調製した。酸性樹脂であるアルキド樹脂を塩基性物質であるヒドロキシエチルエチレンイミン (HEEI) やメラミン樹脂で変性することにより, 酸性顔料の分散速度・最終到達分散度が向上することが分かった。またHEEIを用いて変性した場合には, 塩基性顔料の分散の進行を阻害することが分かった。
  • 加藤 康
    1988 年 61 巻 12 号 p. 699-710
    発行日: 1988/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 宝田 充弘
    1988 年 61 巻 12 号 p. 711-720
    発行日: 1988/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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