色材協会誌
Online ISSN : 1883-2199
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63 巻, 10 号
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  • 福井 寛, 難波 隆二郎, 須原 常夫, 山口 道広
    1990 年 63 巻 10 号 p. 589-597
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    ヘキサメチルシクロトリシロキサン (D3) を化学気相蒸着法 (CVD) を用いて80℃で各種顔料に蒸着させた。D3は顔料の触媒活性によって重合し, ポリジメチルシロキサン (PDMS) が顔料粒子の表面に形成された。
    CVD反応中の重量増加挙動によって顔料は2つのタイプに分類できた。
    タイプIの顔料は初期に重量増加があるが, それ以上反応時間を延ばしても重量増加はなく乾燥状態で処理することができた。一方, タイプIIの顔料は反応時間とともに重量増加をつづけ, 最終的には油状物を生成した。それぞれのタイプの顔料は以下のとうりであった。
    タイプI : 群青, 亜鉛華, 雲母, 黒色酸化鉄
    タイプII : 紺青, タルク, カオリン, 赤色酸化鉄など
    タイプIIIの顔料上に生成した油状物は容易に抽出され, GPCや熱分解GCによって分子量約4万の直鎖状PDMSであることがわかった。
    一方, 雲母を除くタイプIの顔料上にできるPDMSはクロロホルムで抽出されず, また, 熱分解においても環状シロキサンを生成せずメタンを生成した。このことから, タイプIの顔料では表面とPDMSの間に強い相互作用があると思われる。
  • 石田 愼一, 伊藤 征司郎
    1990 年 63 巻 10 号 p. 598-602
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    アルミニウム陽極酸化皮膜を硫酸アルミニウムと硫酸マグネシウムの混合電解浴中で電解着色すると白色皮膜が得られる。この皮膜の着色機構を調べるために, 硫酸を溶出液として, アノーディック・ストリッピングを行い, その挙動を調べた。その結果, 白色皮膜を硫酸溶液中でアノーディック・ストリッピングすると, ごくわずかに脱色したが, この白色皮膜を熱水中に5分以上浸漬したのち, アノーディック・ストリッピングを行うと, まったく脱色しなくなった。これは, 皮膜の細孔中に還元・析出したマグネシウムが熱水中で水酸化物や酸化物に変化したためと考えた。白色皮膜の断面を透過型電子顕微鏡で観察してみたところ, 皮膜孔底に水酸化物あるいは酸化物と思われる析出物層が認められた。しかし, この析出物はアノーディック・ストリッピングによってごくわずかに脱色した皮膜についても同様に認められ, アノーディック・ストリッピングを行っても変化は認められなかった。
  • 竹内 勇夫
    1990 年 63 巻 10 号 p. 603-608
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    4種類の木材用塗料のサンジングシーラー, クリヤーを組合せた2層塗膜で, 木材との付着性を検討した。その結果, ポリウレタン樹脂サンジングシーラーを下塗りとし, ポリウレタン樹脂クリヤーおよび酸硬化型アミノアルキド樹脂クリヤーを上塗りとした組合せで, 最高の付着強さが得られた。
    ポリウレタン樹脂サンジングシーラー塗膜系の付着破壊面には, 他の塗膜系ではみられない木材の凝集破壊を一部含み, 木材との付着力が非常に強固であることが示された。その一要因として, ポリウレタン樹脂サンジングシーラー中のNCO基と木材の含有水分との反応が予想された。
  • 松岡 賢
    1990 年 63 巻 10 号 p. 609-615
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 時田 澄男
    1990 年 63 巻 10 号 p. 616-621
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 田中 丈之
    1990 年 63 巻 10 号 p. 622-632
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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