色材協会誌
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67 巻, 12 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 吸着ポリマーの設計と機能
    跡邊 一朗, 遠藤 剛
    1994 年 67 巻 12 号 p. 745-753
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • Ikuyoshi TOMITA, Tadashi IGARASHI, Takeshi ENDO
    1994 年 67 巻 12 号 p. 754-759
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    For the synthesis of reactive polymers with high adsorption abilities, poly (N-allenylpyrrolidone) was prepared by the radical polymerization of N-allenylpyrrolidone in bulk or in ethanol solution using 2, 2'-azobis (isobutyronitrile) (AIBN) as an initiator at 60°C. The resulting polymer was subjected for the radical addition reaction with dodecanethiol to give the docecylmercapto-grafted poly (N-allenylpyrrolidone). Radical polymerization of vinyl acetate was carried out in the presence of poly (N-allenylpyrrolidone) to obtain poly (vinyl acetate) -grafted poly (N-allenylpyrrolidone).
  • 坪川 紀夫, 遠藤 真弓, 橋本 久美
    1994 年 67 巻 12 号 p. 760-765
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    水酸化アルミニウム表面の改質を目的に, 粒子表面へ導入したアゾ基を用いるビニルモノマーのグラフト重合について検討した。その結果, N, N'-ジシクロヘキシルカルボジイミドを触媒に用いる, 水酸化アルミニウム表面の水酸基と4, 4'アゾビス (4-シアノペンタン酸) のカルボキシル基との直接縮合反応により, 粒子表面ヘアゾ基が導入できることがわかった。アゾ基を導入した水酸化アルミニウムにより, 各種ビニルモノマーのラジカル重合が開始され, 粒子表面へ対応するビニルポリマーがグラフトすることがわかった。また, ペンダントに重合開始基を持つポリマーをグラフトした水酸化アルミニウムを用いる2次グラフト重合についても検討した。さらに, ポリマーをグラフトした水酸化アルミニウム表面は著しい疎水性を示すことも明らかにした。
  • 中根 喜則, 石戸谷 昌洋
    1994 年 67 巻 12 号 p. 766-774
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    一液型塗料として使用可能な架橋システムを開発するためカルボン酸をビニルエーテルによりヘミアセタールエステルとしてブロック化する手法について検討した。
    まず, カルボン酸のブロック化反応は, ビニルエーテルをカルボキシル基に対して過剰に添加し, 触媒として酸性リン酸エステルを用いることにより, 25℃で定量的に進行するということを見出した。
    次に, このブロックカルボン酸におけるビニルエーテルの解離反応は140℃以上の温度で容易に進行し, その活性化エネルギーはカルボン酸/エポキシドのエステル化反応の活性化エネルギーよりも大きいことを見出した。すなわち, このブロックカルボン酸を用いたエポキシドとの架橋システムにおいては, ビニルエーテルによるブロック化が有効に作用することがわかった。
    さらに, 貯蔵安定性の検討から, このブロックカルボン酸自身およびそれとエポキシドとの系は, ともに50℃×30日間の貯蔵を行っても安定であることがわかった。
    以上, ビニルエーテルブロックカルボン酸を用いることにより, 新しい一液型カルボン酸/エポキシド架橋システムが設計可能であることが明らかにできた。
  • 井原 辰彦, 河村 宗一郎, 入山 裕, 木卜 光夫
    1994 年 67 巻 12 号 p. 775-780
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    PCVD法によってテトラエトキシシランからマイクロスフェアを合成した。
    得られたマイクロスフェアはプラズマ条件によって単分散状態のものや粒子が数個つらなったもの, また, 粒子が融合しているものなど異なった形態を示した。分散状態が良い重合体は拡散ポンプを使用した系において多く見られた。SEMによる観察結果より粒子径を調べてみると, 条件によって0.2μ程度のものから0.6μ程度のものが生成することがわかった。
  • キトサン/モンモリロナイト複合担体上へのFD&Cアニオン染料の吸着
    久保 靖, 山梨 益孝, 富永 佳樹, 友田 和一
    1994 年 67 巻 12 号 p. 781-793
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    キトサン/スメクタイト複合体はアニオン染料に対する吸着能をもつので, FD&C染料によって染着すれば人体無害顔料を得ることが出来る。本研究では, 着色生成物の調製法として2つのプロセスを試みた。1つはキトサン酢酸溶液とNa形モンモリロナイト懸濁液との混合によって生成する複合体を一旦濾別し, 乾燥・粉末化したのち, 希酢酸溶液に再分散させ染着する2段調製法であり, 今1つは, 複合体を濾別することなくそのまま引き続き染着する1段調製法である。2段調製法で分離されたキトサン/モンモリロナイト複合体は, シリケート層間に平板状キトサンが1層または2層で挿入された構造をもち, 2層構造の間に存在する遊離アミノ基によりアニオン染料吸着能が発現され, 着色生成物においても層状構造が維持される。これに対し1段調製法で得られた生成物には秩序ある層構造が認められないが, 染料含有率がより高く, 耐溶出性もより良い。
  • FD&Cアニオン染料/キトサン結合カチオン性ゾルのモンモリロナイト層間への吸着
    久保 靖, 伊藤 純二, 杉浦 博樹, 田中 秀貴, 友田 和一
    1994 年 67 巻 12 号 p. 794-806
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    キトサン/スメクタイト/FD&Cアニオン染料複合系によって人体無害顔料を得るために, キトサンとアニオン染料をあらか『じめ結合させて得たカチオン性ゾルをスメクタイト層間に固定化した。染料としてTartra-zineまたはSunset Yellow FCFを用い, 染料結合量においてアルミニウムレーキに匹敵し, 耐溶出性においてこれを凌駕するものを得た。生成物はスメクタイトより層間隔が4.5~20A拡大した層状構造をもつ。層間のカチオン性ゾルはキトサンが染料アニオンによって架橋されたものであり, 染料含有率が高いほどより緊密化して耐溶出性を高める。また, 官能基を三個もつTartrazineは嵩高い立体的な架橋構造を形成するために, より大きな層間隔を与え, 二個もつSunset Yellow FCFは平面状の架橋構造を形成し, より小さな層間隔を与える。カチオン性ゾル中に過剰アミノ基が存在するとゾルを膨潤させ, 層間隔の増大と耐溶出性の低下をもたらす。
  • 赤木 雄, 川口 勇一, 于 東海, 磯崎 理, 冨永 章
    1994 年 67 巻 12 号 p. 807-816
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    高分子を水に溶解または分散させるには骨格中に親水性基を導入したり, また界面活性剤を使用することが必要である。しかし塗料用樹脂としてはこれらの手法は耐水性を悪くすることが多い。そこで熱分解性の非プロトン型オニウム塩基を導入して, 塗膜の加熱乾燥時, 親水性基が熱分解し塗膜を疎水化することができないか検討した。非プロトン型オニウム塩基の導入方法は各種報告されているが, 本研究ではエポキシ基, 3級アミンもしくはチオエーテル, および酸から合成する方法を試みた。ここでは, これらの生成反応, 分解反応の詳細を調べるため, エポキシ基含有ポリマーとしてはグリシジル基, α-メチルグリシジル基, 脂環式エポキシ基を持つアクリルポリマーを使い, 酸, 塩基の種類, 反応条件等を変動して, オニウム塩化度, および熱分解反応に及ぼす各種要因の効果を調べた。その結果, グリシル基, 酢酸, チオエーテルの組合せが水溶解性が高く, かつ熱分解しやすいことが判明した。またこの熱分解反応はHoffmann脱離機構に従うことが示唆された。
  • 原川 義夫, 山口 均, 小口 昌弘, 井上 明久, 増本 健
    1994 年 67 巻 12 号 p. 817-822
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    アモルファス合金粉末を調製するに際して, アトマイズとその過冷状態の液滴を冷却する回転ディスクとの組み合わせにより, 扁平状のアモルファス合金粉末を調製した。その粉末は金属光沢に優れたもので塗料用顔料として塗装すると極めて光輝感のあるものとなる。また, この粉末は加熱により均一酸化層が形成され, この酸化層により干渉色が得られ, 着色顔料としても利用できる。
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