4種類のアルコール性ヒドロキシル基 (OH-1~4) で修飾された二酸化チタンの31種類の溶剤中での懸濁性の評価をし, Hansenの三次元溶解性パラメーターの概念を利用して, それぞれの分散性についての特性付けを行った。
アルコール性ヒドロキシル基の数により分散性が異なり, ヒドロキシル基を2つ有するものが最も良分散する溶媒の溶解性パラメーター値の範囲が広がった。三次元溶解性パラメーターの各成分のバランスが, 未処理ではLondonの分散力 (fa) 50.0, 極性力 (fp) 25.9, 水素結合力 (fh) 24.1であったのに対して本研究の処理二酸化チタンでは, faが43.3~46.2%, fpが19.7~21.0%, fhが32.8~36.9%からなる溶剤が良好な分散性を示した。
最良分散点の三次元溶解性パラメーターが求められ, アルコール性ヒドロキシル基で修飾された二酸化チタンを特性付けることができた。
作用半径は, アルコール性ヒドオキシル基の数によりOH-2>OH-1>OH-3>OH-4の順に減少する傾向を示し, OH-2/OH-4の作用半径の比は, 1.5倍にもなることがわかった。
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