一定分散条件下において, 一次粒子径の異なる酸化チタンを用い, 種々顔料濃度で配合したメタリック塗料を作製し, そのメタリック塗膜について, 変角測色計で測定した。その結果, 超微粒子酸化チタンを配合したメタリック塗色におけるフリップ・プロップ効果は, アルミの顔料濃度に依存している明度変化 (ΔY) より, 色相変化 (Δb*およびΔa*) が支配的因子となっている。
また, 顔料濃度により, 色相変化が最大となる一次粒子径が存在し, 低顔料濃度では大粒径サイド, 高顔料濃度では, 小粒径サイドに最適粒子径が存在する事が判明した。
顔料濃度を変えた検討においても, 実際にメタリック塗料にしなくても, 酸化チタンエナメル塗膜の分光反射率から, メタリック塗膜のフリップ・プロップ効果の予測が可能であることが判明した。
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