酸化染毛剤に油性成分を配合するとその染色性が変化することがわかった。パラフェニレンジアミンを配合したモデル系で検討した結果, その変化は油性成分の極性によって異なり, 炭素数18~20の分岐アルコールが, 大きくΔEを増大させること, ΔEの増大は「染色速度」と「染色堅牢性」に関連していること, 染色経路および系の外観色調が異なることがわかった。その機構として,
a) 油性成分の介在により, 染料および反応生成物のウール布への浸透が促進された
b) 油性成分の配合により, 反応系が変化し, 反応生成物組成が異なったことによるものと推定した。
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