紫外LED用蛍光体として固相反応法でLiEuW
2O
8を調製し, その発光特性を検討した。得られた蛍光体の発光は4f-4f遷移による614nmのシャープなスペクトルをもつ赤色であった。Sm
3+イオンをEu
3+イオンサイトに置換することによって, 新しい励起帯が403nm付近に確認された。この新しい励起帯はSm
3+イオンのエネルギー準位と一致することから, Sm
3+イオンからEu
3+イオンヘエネルギー移動が起こることを明らかにした。また, Sm
3+イオンの最適置換量は4mol%であり, それ以上では発光強度が低下した。GaN系LED素子の外部量子効率の最大値が得られる400nm付近において, LiEuW
2O
8の発光ピーク強度を増加させることができた。405nm励起において市販蛍光体Y
2O
2S : Eu
3+より, 6倍以上の発光ピーク強度が得られることがわかった。また, RGB蛍光体を混合し, その発光を評価した結果, 高輝度白色発光が確認された。
抄録全体を表示