懸濁重合により, 内部分散・被覆型複合体微粒子の調製を試みた。複合体微粒子は, カーボンブラック粉末が内部に分散し, かつ, 表面がマグネタイト粉末で被覆されたポリスチレン粒子である。
実験では, マグネタイト粉末の粒径および添加量が主に変えられた。
結果として, 懸濁重合により目的とした構造を有する複合体微粒子が調製された。マグネタイト粉末の粒径の減少とともに, 複合体微粒子の粒径分布はより狭くなり, また, 平均粒径は減少した。マグネタイト粉末の付着層は, マグネタイト粉末とスチレン滴間の親水・疎水性相互作用により形成されたものと思われる。さらに, マグネタイト粉末の付着層は密であり, かつ, 多層であった。
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