色材協会誌
Online ISSN : 1883-2199
Print ISSN : 0010-180X
ISSN-L : 0010-180X
87 巻, 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
研究論文
ノート
  • 山口 梓, 高橋 央, 王 宗洋, 今井 由美, 野々村 美宗
    2014 年 87 巻 6 号 p. 192-196
    発行日: 2014/06/20
    公開日: 2014/09/20
    ジャーナル フリー
    ヒト指の力学的特性と表面形状を模した接触子を用いて,五つの化粧用スポンジの摩擦評価を行い,触感との関係を解析した。被験者が指でスポンジに触れたときには,さらさら・ふわふわ・すべすべしていて,ざらざらしていないスポンジが好まれた。さらに,これらの触覚はスポンジの摩擦・力学特性とセルの形態によって支配されていることが明らかになった。これらの成果は,化粧用スポンジを設計・開発するうえで有用である。
小特集 最新の分散技術
解説
解説
総説
  • 石井 利博
    2014 年 87 巻 6 号 p. 209-215
    発行日: 2014/06/20
    公開日: 2014/09/20
    ジャーナル フリー
    塗料やインキの製造において,通常,乾燥して凝集した状態の顔料が用いられ,これを溶媒中に分散させる必要がある。凝集している顔料を一次粒子径近くまで分散し,その状態を維持することで,顔料のもつ特性を発揮させることができる。顔料は結晶型,粒子径,粒子径分布および粒子形状などの要因により性能が大きく変化する。顔料の粒子径は透明性,光沢,着色力などに影響し,とくに光沢や透明性は微細化によって向上する。このように,塗料やインキの製造において,顔料の分散工程は重要な工程である。
    分散工程に用いられる分散機にはさまざまな種類があるが,ビーズミルは分散効率が良く,粒子の微細化が可能な装置である。また,理想的なビーズの動きを求めて開発されたビーズミルを使用してマイルド分散を行うことで,分散効率はさらに向上する。
    本報では,ビーズミルの特徴や分散技術と分散効率を向上させる方法について説明する。
最新接着講座(第4講)
  • 宮入 裕夫
    2014 年 87 巻 6 号 p. 216-222
    発行日: 2014/06/20
    公開日: 2014/09/20
    ジャーナル フリー
    プラスチック系複合材料(FRP)を構成する多くの強化材と成形加工技術の開発により,軽量用構造材料として多くのプラスチック系材料が実用化されている。軽量で耐食性に優れたFRP構造の用途の拡大は,まさにプラスチック系材料の接着技術によってもたらされているといっても過言ではない。
    FRPの発展により軽量材料も大きな変化が齎らされており,従来の接着接合技術も使用材料の変化にともないさまざまな接合方法が開発され,複雑な形状の接合も可能になっている。また,鉄鋼材料の接合では機械的接合が汎用されているが,鉄鋼材料を対象とするボルトやリベットによる接合では点接合である。しかし,FRPを対象とする接着接合では接着面を介した面接合であり,接合部の応力の平均化や応力の緩和性に優れた接合法である。
    ここではこのように両者の接合法の相違やFRPの発展にともなって変化してきた接着接合技術の現状などを踏まえ,接着技術と構造接着に関する接合技術の動向について検討を行ったものである。
feedback
Top