日本人の人口は,2008年の1億2808万人をピークに減少に転じており,2040年には1億1000万人程度に,また今世紀末には1億人を大きく割り込むことが見込まれている。内訳としては,65歳以上の高齢者数は当面増加するものの,15〜65歳や,14歳以下が大きく減少する。このような状況の中,高齢者の健康をどう維持していくかは,高齢者のみならず,社会全体にとっても大切な課題である。 介護保険制度は2000年に創設されたが,介護保険のサービスを利用するためには,居住地の市町村から要介護認定を受ける必要がある。この認定を受けた方の数は,制度開始当初は256万人であったが,高齢者の数が増えるに従い増加し,2024年3月には700万人を超えている。認定率を年齢別に見ると,65〜69歳では,全体の2.8%しか要介護認定を受けていないが,年齢が上がるとともに上昇し,75歳以上では約3割,85歳以上だと6割近い方が認定を受けている。 日本は「平均寿命」が長い国として知られており,2022年に,日本人は男性の平均寿命が81.1歳,女性が87.1歳である。一方で,「健康の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義される「健康寿命」は,同じ2022年に男性では72.6歳,女性では75.5歳である4)。平均寿命と健康寿命の差が,「健康上の問題で日常生活が制限される期間」であり,男性では8.5年,女性では11.6年である。この期間は,さまざまな理由で日常生活が大きく制限を受けることになるため,「平均寿命」と「健康寿命」の差をなるべく小さくして,健康な期間を延ばすことが重要である。
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