心臓
Online ISSN : 2186-3016
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32 巻, 9 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 西村 淳二, 瀬戸口 秀一, 金出 英夫
    2000 年 32 巻 9 号 p. 687-692
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 龍 俊宏, 宇都宮 俊徳, 橋本 愛子, 琴岡 憲彦, 諸岡 俊文, 木道 圭子, 吉田 敬規, 大坪 義彦, 吉田 和代, 尾形 徹, 辻 ...
    2000 年 32 巻 9 号 p. 693-698
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    心筋梗塞(AMI)急性期の血小板数の変動,およびこれに影響すると思われる因子との関連を検討した.症例はAMIで当科に入院した73例.男性51例,女性22例.
    血小板数は,全例で心筋梗塞発症3日目に一過性に減少(-8.9万/μl)し,第2週~3週目に一過性に増加(+8.7万/μl)し,その後,徐々に減少して入院時レベルに戻った.入院時の血小板数および3日目の血小板数の一過性減少は年齢と逆相関傾向を認めた.
    血小板減少数および増加数は心筋梗塞部位,CPK最高値,ヘパリン使用の有無,心不全重症度,冠動脈intervention施行の有無とは有意な関連はみられなかった.しかし,スワンガンツ・カテーテル使用群では,非使用群に比べ,発症3日目の一過性減少がより大きかった(9.1万vs5.9万/μl).
    発症3日目の血小板数減少は,冠動脈内血栓形成およびスワンガンツ・カテーテル周囲の血栓形成による消費のために,一過性に生じたと考えられた.また,発症2~3週目の一過性血小板数増加は,骨髄での代償的血小板産生亢進と考えられた.このリバウンドが大きい例では,再梗塞の危険もあると思われた.
  • 小松 隆, 中村 紳, 斎藤 栄太, 小林 孝男, 熊谷 浩司, 木村 正雄, 大和田 真玄, 奥村 謙
    2000 年 32 巻 9 号 p. 699-705
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    【目的】IaおよびIb群抗不整脈薬治療後による再発を認めた発作性心房細動(Paf)に対するpilsicainide(Pil),flecainide(Fle),ならびにbepridil(Bep)の長期予防効果を検討した.
    【方法】2~4週毎の定期通院例Paf193例(男性146例,女性47例,年齢66±9歳)を対象に無作為抽出を行い,観察期間36.3±11.6カ月におけるPil群150mg/日,Fle群150mg/日,Bep群150mg/日内服の長期予防効果を比較した.
    【結果】各群における背景因子(年齢,性別,喫煙歴,飲酒歴,心肺基礎疾患,Paf病悩期間,Paf慢性化例,薬物的除細動成功例,IaおよびIb群使用薬剤数,心エコー法の諸指標,洞調律時心房性利尿ペプチド)に有意差を認めなかった.平均洞調律維持期間はPil群11.8±16.3カ月,Fle群13.8±16.4カ月,Bep群7.4±15.7カ月であり,Fle群がBep群に比し有意に高値であった(p<0.05).3カ月目,6カ月目,12カ月目ならびに24カ月目の各群における経時的非再発率は,Pil群(n=67):33例(49.3%),30例(44.8%),22例(32.8%),21例(31.3%),Fel群(n=63):31例(49.2%),25例(39.7%),21例(33.3%),19例(30.2%),Bep群(n=63):26例(41.3%),19例(30.2%),13例(20.6%),10例(15.9%)であり,観察期間24カ月目でPil群はBep群に比し有意に高値で(p<0.05),Fle群もBep群に比し高値の傾向であった(p=0.0894).
    【結語】Ia,Ib群抗不整脈薬治療後に再発を認めた発作性心房細動例の抗不整脈薬長期予防効果は,bepridilに比しflecainideならびにpilsicainideがより有効な薬剤であることが示唆された.
  • 進藤 直久, 内山 隆史, 並木 紀世, 小林 裕, 吉崎 彰, 豊田 徹, 笠井 龍太郎, 宮城 学, 喜納 峰子, 小松 尚子, 島田 ...
    2000 年 32 巻 9 号 p. 707-713
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は57歳女性.主訴は胸痛.1993年12月22日胸痛を自覚し,12月27日近医を受診.心電図上V1~5にてST上昇を認め,前壁中隔心筋梗塞の診断で,当院転送,入院となる.冠動脈造影(CAG)上,前下行枝(LAD)に完全閉塞(seg7:100%),右冠動脈(RCA)seg2,3にそれぞれAHA分類90%の狭窄を認めた.入院時の血清総コレステロール値は322mg/dl,中性脂肪83mg/dlであり,家族性高コレステロール血症(FH)(ヘテロ型)であることが判明した.入院後LADに対して経皮的冠動脈形成術(PTCA)を施行し,高脂血症に対して,pravastatin,bezafibrateの投与を開始した.その後の経過観察中,冠動脈病変の再狭窄,および進行を認め,数回のPTCAを必要とし,高コレステロール血症も薬剤抵抗性であったため,1995年2月よりLDL-apheresis(LDL-A)を導入した.導入後は血清総コレステロール値はLDL-A施行前値で200mg/dl前後,施行後は100mg/dl前後となり,この間のT-C値は概ね150mg/dl前後で推移しているものと思われた.心事故の発生は認められず,導入後半年,および2年後に施行したCAGでは,定量的冠動脈造影(QCA)にて冠動脈病変の改善を認めた.
    PTCA後の再狭窄を繰り返す難治性虚血性心疾患を認めたFH症例に対して内科的治療に加え,LDL-Aを併用し,CAGによる長期的な経過を観察し得,再狭窄および心事故の抑制を認めたのでここに報告する.
  • 竹中 創, 中村 展招, 城田 欣也, 須山 浩美, 塩出 宣雄, 後藤 泰利, 中澤 芳夫, 井上 勝美, 永松 力, 松田 光彦, 洞井 ...
    2000 年 32 巻 9 号 p. 715-719
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    単冠動脈症は非常に珍しい心奇形で,0.2-1.3%に起こると言われている.今回我々は,大動脈二尖弁狭窄症に単冠動脈症・バルサルバ洞低形成を合併した症例を経験した.症例は48歳,男性で,呼吸困難感で来院した.胸部X線・心エコーで大動脈二尖弁狭窄症に起因する心不全と診断し,利尿薬で治療した.心不全改善後に行った冠動脈造影で,正常に走行をした左冠動脈とその中枢側から肺動脈の前方を通り通常の右冠動脈様の走行をした血管を認め,Liptonの分類LII-A型の単冠動脈症と診断した.大動脈造影で,大動脈弁は二尖弁からなり,大動脈弁閉鎖不全II度とバルサルバ洞低形成を認めた.左室-大動脈圧較差は180mmHgであった.大動脈弁輪拡大・大動脈弁置換術を行い,術後経過は良好であった.
  • 岩崎 真佳, 田村 晃浩, 彦坂 誠, 神畠 宏, 西上 尚志, 河村 晃弘, 山上 和寿, 岩坂 壽二
    2000 年 32 巻 9 号 p. 721-726
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    尿路感染を契機とした敗血症において,急性心筋梗塞類似の心電図変化と重篤かつ一過性のび漫性左室壁運動障害を示した急性左心不全例を報告する.症例は44歳男性,約1週間前から肉眼的血尿と熱発を認め,入院当日呼吸困難を主訴に近医を受診した.血圧低下と低酸素血症を認めたため,ドパミンの持続点滴と酸素投与を施行され,当院救命センターへ緊急搬送された.意識障害に対して人工呼吸が施行された後,心電図上側壁誘導にST上昇を認めたため急性心筋梗塞が疑われCCU入室となった.入院時の血行動態は,心係数2.Ol/min/m2,肺動脈楔入圧20mmHgと左心不全を呈しており,心エコー検査では心基部後壁を除きび漫性壁運動低下を認めた.同日緊急冠動脈造影を施行したが,正常冠動脈であった.第1病日より血行動態所見,ST上昇,左室壁運動は改善傾向を示し,第2病日にカテコールアミンを中止し人工呼吸から離脱,第3病日に左室壁運動は正常化し一般病室へ転室となった.今回の感染源として,感染性腎嚢胞によるE.coli菌血症が示唆された.敗血症に合併するショック兆候に際しては,本症例のごとく心原性因子が関与する可能性があり,臨床上注意を要すると考えられた.
  • 堀 進悟, 相川 直樹
    2000 年 32 巻 9 号 p. 727-729
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 松田 圭市, 松本 久, 田端 志郎, 玉城 博行, 山下 雅司, 千葉 博, 大野 穣一, 大田 豊隆
    2000 年 32 巻 9 号 p. 731-736
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は61歳,女性.狭心症で入院,冠動脈造影にて右冠動脈#1,#2に90%狭窄を認め,同部位にPalmaz-schatzステントを留置した.狭窄は25%以下に改善したが,#2のステント近位部に螺旋状の解離が残存した.2カ月後の冠動脈造影にて同部位に冠動脈瘤を認めた.1年6カ月後,冠動脈瘤は嚢状に増大していた.同部位にautologous vein graft-coated stent(AVGCS)を留置,造影上冠動脈瘤は消失した.AVGCSは冠動脈瘤の治療に有効な手段である.
  • 上松瀬 勝男
    2000 年 32 巻 9 号 p. 737-740
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 2000 年 32 巻 9 号 p. 743-756
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
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