心臓
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33 巻, 8 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 島田 和幸
    2001 年 33 巻 8 号 p. 633-638
    発行日: 2001/08/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • CABG vs. 弁置換術
    山村 光弘, 宮本 巍, 山下 克彦, 八百 英樹, 向井 資正, 和田 虎三, 中川 隆司
    2001 年 33 巻 8 号 p. 639-645
    発行日: 2001/08/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    1990年1月から2000年8月までの開心術1033例のうち,9カ月以上の慢性血液透析症例18例(1.7%)を対象とした.その病態を明らかにするため,冠状動脈バイパス術を施行した11例(CABG群)と弁置換術を施行した7例(弁置換術群)に分け比較検討した.CABG群は男性8例・女性3例,平均年齢60.8歳,平均透析歴6年2カ月で,弁置換術群は男性3例・女性4例,平均年齢58.5歳,平均透析歴11年6カ月であった.周術期管理は手術前日に血液透析,術中に限外濾過(ECUM)and/or血液透析,および術後第1病日の血液透析を原則とし,症例に応じ持続血液透析濾過(CHDF)を用いた.患者背景では喫煙率がCABG群において有意に高率であった(CABG群:弁置換術群=8/11例:1/7例,p<0.05).また,脳出血の既往はCABG群で2例に認められた.手術死亡は両群で各1例ずつであった.上行大動脈高度石灰化のため,心室細動下にCABG4枝を施行した72歳男性を,術後第7病日に脳梗塞のため失った.もう1例は,大動脈弁置換術を施行した関節リウマチ(ステロイド内服中)合併例の71歳の女性で,術後第17病日に壊疽性胆嚢炎で死亡した.遠隔死亡もすべて70歳以上で,CABG群に2例(術後1年・肺炎,術後8カ月・急性硬膜下血腫)と弁置換術群に1例(術後6カ月・脳内出血)であった.最長生存例はCABG群が9年10カ月,弁置換術群が8年9カ月で,ともに現在生存中である.慢性血液透析症例における開心術では70歳以上は予後不良で,CABG群では弁置換術群に比し喫煙率が有意に高率であった.さらに,CABG群では周術期に脳合併症に留意する必要があると思われた.
  • 川島 康生
    2001 年 33 巻 8 号 p. 646-647
    発行日: 2001/08/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 中原 志朗, 井上 晃男, 上白土 洋俊, 内田 俊彦, 佐久間 理吏, 市原 美知子, 高柳 寛, 林 輝美, 諸岡 成徳
    2001 年 33 巻 8 号 p. 648-652
    発行日: 2001/08/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は55歳男性で,12年前よりSLEで加療中であった.2000年2月5日午後11時胸部絞扼感が出現し,2月7日当科外来を受診した.心電図上II,III,aVF,V3~V6の陰性T波,CK289U/ml,CK-MB48.3U/mlであり,急性心筋梗塞と診断され入院した.血清学的検査でSLEは非活動期であり,急性心筋梗塞の急性期薬物加療後の第23病日に心臓カテーテル検査を施行した.左室造影は下壁領域のakinesisを示し,冠動脈造影では右冠動脈#2よりび漫性coronary ectasia,前下行枝#7に90%狭窄のlong lesion,回旋枝#13に径10mmの動脈瘤とその末梢の完全閉塞を認めた.SLEではcoro-naryartery ectasiaを生じることが知られており,これまでに11例の報告がある.しかし,本例のごとく高度な冠狭窄病変と冠動脈瘤を併発した症例はまれで,ここに報告した.
  • 藤田 二郎, 丸山 貴生, 雑賀 裕彦, 桑迫 崇裕, 酒井 尚彦, 平岡 久豊, 中村 正, 船橋 徹, 山下 静也, 西村 元延, 松田 ...
    2001 年 33 巻 8 号 p. 653-658
    発行日: 2001/08/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は65歳男性.60歳時,抜歯後に止血困難であったことから近医を受診.PT正常,APTT軽度延長,血液凝固第VIII因子活性18%と低下,第VIII因子インヒビター陰性,von Willebrand factor正常であったことから,軽症型の血友病Aと診断された.この時,高脂血症・糖尿病を指摘されるも放置していた.1999年1月頃より歩行時の息切れを自覚,徐々に増悪を認め,労作性狭心症の疑いにて当院に入院.廊下歩行時に同様の息切れが出現し,心電図上I・aVL・II・aVF・V2~6と広範囲のST低下および血圧低下を認めた.血液凝固第VIII因子製剤投与下に冠動脈造影検査を施行,左主幹部90%狭窄病変を含む重症三枝病変と診断,冠動脈バイパス術を施行した.これまで,血友病Aにおいてはその凝固機能低下,出血傾向から動脈硬化性病変の合併は少ないと推察されてきた.本症例は第VIII因子活性が比較的保たれる軽症型であったことに加え,高脂血症,糖尿病といった冠危険因子を有していたことが,冠動脈疾患発症に関与したと推察された.本邦においてこのような症例の報告は少なく,示唆に富む症例と考えられたので,文献的考察を加え報告する.
  • 中村 治雄
    2001 年 33 巻 8 号 p. 659-660
    発行日: 2001/08/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 平 カヤノ, 鈴木 均, 三次 実, 渡辺 芳久, 吉成 和之, 前原 和平, 丸山 幸夫
    2001 年 33 巻 8 号 p. 661-664
    発行日: 2001/08/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    完全房室ブロックに対するペースメーカー植え込み術後,9年の経過で難治性心不全に陥り,バチスタ手術の切除標本から心サルコイドーシスの組織診断を得た症例を経験した.
    術後ステロイド治療を開始したが,心不全は漸次増悪し10カ月後に永眠した.中年女性において房室ブロックに引き続く原因不明のび漫性左室機能不全を見た場合,心サルコイドーシスを疑い診断を早期に確定する必要があると考えられた.
  • 川久保 清
    2001 年 33 巻 8 号 p. 675-679
    発行日: 2001/08/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
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