心臓
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33 巻, 9 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 山本 美香, 大江 透
    2001 年 33 巻 9 号 p. 687-691
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • イヌ心臓局所灌流実験からの考察
    千葉 茂俊
    2001 年 33 巻 9 号 p. 693-706
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    古くから心臓循環器系におけるアデノシンの調節作用は推測されていたが,近年アデノシンの受容体のサブタイプがクローニングされ次々に明らかにされつつあることと,選択的なアデノシン受容体アゴニストおよびアンタゴニストが登場してきて,数多くのアデノシンの生理病理学的研究成果が報告されている.
    ここでは,過去30年間にわたり我々が行ってきた,主にイヌ心臓の局所灌流標本を用いての発表論文をべースに,多岐にわたるアデノシンの薬理作用について記している.取り上げたものは洞調律,心室性調律,洞房伝導,房室伝導,心房筋収縮張力,心室筋収縮張力および冠血管反応に及ぼすアデノシンの薬理作用の分析である.この総説では,特にアデノシンと心臓作用の類似しているAChの心臓作用との比較検討を念頭において記述している.
  • Carbomedics弁との比較
    大木 るり, 山本 啓二, 三橋 武司, 池田 宇一, 三澤 吉雄, 布施 勝生, 島田 和幸
    2001 年 33 巻 9 号 p. 707-711
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    近年登場した二葉弁であるBicarbon(BC)弁は諸外国では,流速が低く,術後合併症が少ない点で有用との報告がある.今回,二葉弁Carbomedics(CM)弁との比較検討を行った.1997年1月1日より1999年10月20日までに人工弁置換術を施行した患者41例(大動脈(A)弁置換術14例,僧帽(M)弁置換術27例)に対し,術前後に心エコー法を施行し,人工弁通過血流の最大血流速度(peak flowvelocity:PFV),最大圧較差(pressure gradient:PG),左房径(left atrial dimension : LAD)縮小率=(術前LAD-術後LAD)/術前LAD,術後早期合併症の比較検討を行った.M弁置換のうち,BC弁12例,CM弁15例で,PFVはそれぞれ1.51±0.29,1.74±0.30m/sec(p=0.04),PGはそれぞれ9.4±3.2,12.5±4.3mmHg(p=0.04)と,BC弁で有意に低値を示した.LAD縮小率はBC弁においてCM弁に比し,大となる傾向を示した(p=0.10).A弁置換は,CM弁7例,BC弁7例で,PFV,PGに有意差は認められなかった. 術後早期の合併症は,両者ともに認められなかった.M弁位においては,BC弁はCM弁と比較し,PFVおよびPGは有意に低値を示し,LAD縮小率が大となる傾向を示した.BC弁は血行動態および術後の左房リモデリングに好影響を及ぼし,有用と考えられた.
  • 安森 耕, 斉藤 和之, 織田 裕繁, 荒木 周一郎, 常光 信正, 植田 保子, 村上 敦, 小迫 幸男
    2001 年 33 巻 9 号 p. 713-718
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は73歳男性,過去にヨード造影剤の使用歴あるも副作用なし.増悪する胸部圧迫感を主訴に当院を受診し,不安定狭心症と診断され入院となった.体格はやせ型で,頻脈を認めた.入院後は硝酸薬・カルシウム拮抗薬の使用により,発作はみられなかった.入院翌日冠動脈造影を施行した.ヨード造影剤の予備テストでは異常を認めなかった.左冠動脈造影時,硝酸薬を冠動脈内に投与後造影を行った.しかし,高度の冠攣縮を生じ,左前下行枝・左回旋枝とも完全閉塞となった.そのためショックとなり,昇圧薬の使用と硝酸薬の冠動脈内注入を繰り返し,漸く冠攣縮を解除することができた.本症例にはその後の検査で甲状腺機能充進症とI型アレルギーの存在が判明した.ヨード造影剤による副作用で特殊なものとして冠攣縮があるが,過去の報告は比較的まれであり,冠攣縮の機序に関してもいまだ明確にはなっていない.本症例はヨード造影剤による冠攣縮が疑われたが,その他の要因も関与しているものと考えられた.
  • 茅野 千春, 丸山 隆久, 小林 武司, 相澤 孝夫, 武井 学
    2001 年 33 巻 9 号 p. 719-724
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    向精神薬の長期服用中に,著明な低酸素血症と肺高血圧症を呈した慢性血栓塞栓性肺高血圧症を経験した.症例Iは58歳,女性.分裂病で抗精神薬の長期服用歴あり.平成8年より労作性の息切れ,呼吸困難が出現.動脈血酸素分圧47.4mmHg,肺動脈圧75/28(45)mmHg.肺血流シンチで両側肺野に多発性に集積低下,欠損像を認め,右下肢深部静脈血栓症も認めたことより,慢性血栓塞栓性肺高血圧症と診断した.下大静脈フィルターの留置,抗凝固療法,在宅酸素療法,t-PAの静脈内投与を行った.平成10年3月右心不全で死亡.診断後約1年6カ月の経過だった.剖検で肺動脈内に血栓閉塞と再疎通所見,血栓の器質化による血管腔の狭小化,著明な右室肥大(500g)を認めた.症例IIは63歳,女性.トリアゾラムの長期服用歴あり.平成10年に顔面の浮腫で発症.動脈血酸素分圧38.1mmHg,肺動脈圧97/40(62)mmHg.肺血流シンチで両側肺野に集積低下,欠損像を認め,肺動脈造影で主幹部の拡張と末梢での途絶,消失像を認めた.下肢静脈瘤あり.平成12年1月呼吸不全で死亡.発症約2年の経過だった.ともに小太りの初老の女性で,下肢の静脈異常を有し,向精神薬の長期の服用歴があった.発症に向精神薬の関連が示唆された.
  • 土田 英希, 大井田 史継, 小川 研一, 星 俊安, 阿部 七郎, 杉村 浩之, 田口 功, 野田 宇一, 荒木 秀彦, 金子 昇, 高山 ...
    2001 年 33 巻 9 号 p. 725-730
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は55歳,男性.動悸と労作後の失神発作があり,近医で肥大型閉塞性心筋症,発作性心房細動と診断された.心エコー図で心室中隔基部厚20mm,左室後壁厚10mmと非対称性肥厚を認め,ドップラー法による左室流出路の収縮期圧較差は153mmHgであった.冠動脈造影検査では冠動脈は正常,第一中隔枝に対して1.5mmのバルーンカテーテルを挿入,加圧し,左室流出路圧較差の減少を認めた.造影剤注入で中隔筋基部の肥厚部心筋に造影剤浸潤と,心エコーで心筋コントラストステインを確認した.同部の無水エタノールを計2.Oml注入,注入直後より左室流出路圧較差は約10mmHgと減少した.6カ月後の心臓カテーテル検査では左室流出路圧較差はValsalva手技でも10mmHg程度であった.本症例は経皮的心室中隔筋焼灼が著効を示した1症例である.本療法は1)中隔筋肥厚部心筋を灌流する中隔枝にカテーテル挿入が可能であり,2)同部の造影剤浸潤と,コントラストエコーでステインを確認でき,3)バルーン拡張閉塞で圧較差が直ちに低下するのを確認できれば,著しい効果が期待できる.
  • 古賀 義則
    2001 年 33 巻 9 号 p. 731-732
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 外科の立場から
    小林 順二郎
    2001 年 33 巻 9 号 p. 733-735
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 川久保 清
    2001 年 33 巻 9 号 p. 747-751
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
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