心臓
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39 巻, 9 号
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  • 川名 正敏
    2007 年 39 巻 9 号 p. 771
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 長谷 弘記
    2007 年 39 巻 9 号 p. 773
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 中村 敏子, 植田 初江
    2007 年 39 巻 9 号 p. 774-777
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 西村 眞人
    2007 年 39 巻 9 号 p. 778-782
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
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  • 大竹 剛靖
    2007 年 39 巻 9 号 p. 783-785
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
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  • 長谷 弘記
    2007 年 39 巻 9 号 p. 786-790
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 小島 諭, 宮崎 彩記子, 宮崎 忠史, 林 英守, 一瀬 哲夫, 伊藤 誠悟, 川村 正樹, 諏訪 哲, 櫻井 秀彦, 住吉 正孝
    2007 年 39 巻 9 号 p. 791-796
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    目的:抗アルドステロン作用を有するトラセミドは,スピロノラクトンと同様に心保護作用がある.本研究はフロセミド+スピロノラクトン併用中で,安定した慢性心不全患者を対象とし,トラセミド切り替えの影響を検討した.
    対象と方法: フロセミド+ スピロノラクトンを6カ月以上服用し, 全例NYHA分類クラスII相当の慢性心不全患者23例(男性17例,女性6名,平均年齢69±12歳)で,フロセミド+スピロノラクトンからトラセミドに切り替え,3カ月以上経過した時点で,NYHA分類,体重,血圧,血漿中脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)濃度,電解質濃度,心エコー図による心機能を切り替え前後で比較した.トラセミドへの切り替え量はフロセミド20mg+スピロノラクトン25mg(14例)はトラセミド4mg,フロセミド40mg+スピロノラクトン25mg(9例)はトラセミド8mgとした.
    結果:NYHA分類は変更後もクラスIIのままで, 体重, 血圧, 心機能も有意差はなかった. また,BNP値(pg/mL)は132.7±116.9から147.2±121.2,カリウム値(mEq/L)は4.6±0.4から4.5±0.4と有意な差は認められなかった.
    結論:トラセミドは安定した軽症の慢性心不全患者では,フロセミド+スピロノラクトン内服からの切り替えによる自覚・他覚的所見に大きな影響を与えなかった.その際トラセミド4mgは,フロセミド20mg+スピロノラクトン25mg,8mgはフロセミド40mg+スピロノラクトン25mgとほぼ同等の効果の可能性が示唆され,服薬コンプライアンスの面からも好ましい効果が期待される.
  • 田中 玄紀, 古財 敏之, 浦部 由利
    2007 年 39 巻 9 号 p. 797-804
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    カルベジロールは左室収縮障害を有する慢性心不全において生命予後改善効果を含めた有効性の確立された心不全治療薬の一つであるが,その陰性変力変時作用ゆえに認容性の乏しい症例も少なくない.われわれはそのような重症慢性心不全症例において,カルシウム感受性増強作用,ホスホジエステラーゼIII阻害作用をあわせ持つ強心薬として知られる,ピモベンダンを使用し,その効果について検討した.左室収縮障害を有する慢性心不全症例のうち,カルベジロール増量,維持の時点で,自覚症状があり右心カテーテル検査にて血行動態の評価を行ったうえで,増量あるいは維持困難と判断した連続15症例について検討した.症例は拡張型心筋症6例,虚血性心不全4例,末期高血圧性心臓病3例,拡張相肥大型心筋症2例(男性11名,女性4名,年齢66.5±14.8歳)である.ピモベンダンの併用効果はピモベンダン併用開始後平均14カ月間(14.0±3.8カ月)の観察期間の後に,カルベジロール増量,維持の可否,血漿BNP値,自覚症状(NYHA心機能分類),経胸壁心エコーによる心機能評価により評価した.結果,ピモベンダンの併用(42±1.2mg/日)により,15例中4例においてカルベジロールを増量(2.2±0.6→15.0±5.8mg/日)でき,9例が維持(3.9±2.8mg/日)できた.2例が減量(平均3.8±t8→1.9±0.9mg/日)にいたった.NYHA心機能分類は3.5±0.5→2.5±0.6(P<0.001),血漿BNP値は651±483→263±372pg/mL(p=0.014)と有意に改善した.経胸壁心エコーによる心機能評価では左室拡張および収縮末期径,左室駆出率はいずれも改善傾向を示したものの有意差は認められなかった.以上より,カルベジロールの増量,維持が困難な重症慢性心不全症例においてピモベンダンを併用することにより,カルベジロールの増量あるいは維持が容易になる可能性が示された.またそれに伴い,血漿BNP値,自覚症状の有意な改善が認められた.
  • 矢崎 善一
    2007 年 39 巻 9 号 p. 805-806
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 杉山 裕章, 相良 耕一, 大塚 崇之, 山下 武志, 鈴木 信也, 平野 景子, 澤田 準, 傅 隆泰, 相澤 忠範
    2007 年 39 巻 9 号 p. 807-814
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
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    症例は73歳,男性.以前から第1度房室ブロックを指摘されていたが無症状であった.突然生じる動悸を自覚し,他院にて発作性上室性頻拍(paroxysmal supraventricular tachycardia;PSVT)と診断された.発作のたびに救急受診を繰り返したが,頻拍停止後の心電図では経過とともに徐々に房室ブロックの進行がみられていた.約半年後には短時間の頻拍発作を終日繰り返す状態となったためカテーテルアブレーション目的にて入院となった.心臓電気生理学的検査(EPS)では洞調律時から著明なAH時間延長を認め,2拍目でさらなるAH時間延長とともに心拍数90/分程度の上室性頻拍を生じ,電気生理学的検討からその機序は通常型房室結節リエントリー性頻拍と診断した.一方,心房高頻度刺激時に約7秒の心停止を伴う潜在性高度房室ブロックの顕在化がみられ,ペースメーカー植え込みは不可避と思われた.標的頻拍に対する焼灼部位として順行性遅伝導路(slow pathway)あるいは逆行性速伝導路(fastpathway)が想定され,前者を選択し焼灼に成功,頻拍は誘発不能となったが,2:1房室ブロックを呈し持続したため最終的にはペースメーカー植え込みも施行した.本症例は進行性房室ブロックを背景に生じたと思われるincessant型房室結節リエントリー性頻拍であり,術前よりPR延長を合併する房室結節リエントリー性頻拍における治療方針およびアブレーションに伴う合併症としての高度~完全房室ブロック発症などにっき種々の示唆に富む貴重な症例と考える.(注)なお,以下本文で「頻拍」としたものは心拍数約90/分程度であり厳密には「頻拍」の定義は満たさないものの,促拍調律(slow頻拍)あるいは頻拍に準じた状態に対しての表現であることを明記しておく.
  • 平尾 見三
    2007 年 39 巻 9 号 p. 815-816
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 石原 有希子, 田中 茂博, 玉置 徹, 小阪 明仁, 定 利勝, 吉良 有二
    2007 年 39 巻 9 号 p. 817-822
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は56歳,女性.2004年9月胸痛と失神にて入院,異型狭心症と診断し,カルシウム(Ca)拮抗薬と硝酸薬の内服を開始した.2005年1月発作が再燃し薬物療法を強化したが,同年3月胸痛再燃と高度房室ブロックによる失神で第3回入院となった.さらに薬物療法を強化したが発作を繰り返し,アセチルコリン(acetylcholine;ACh)負荷にて右冠動脈(right coronary artery;RCA)の冠攣縮が誘発された.高度房室ブロックを伴い致死的不整脈に移行する危険があったことからRCA#1から#4AVまで計4本のベアメタルステント(bare metal stent;BMS)を留置し,留置直後にACh負荷にて冠攣縮と房室ブロックが誘発されないことを確認した.薬物療法を継続し無症状で経過したが,4カ月後の冠動脈造影(coronary angiography;CAG)再検にてRCA#2ステント内に75%再狭窄を認め,Cuttingballoon3.75mmにて25%に拡張後,ACh負荷にて冠攣縮による狭窄は認めなかった.以後も無症状で経過し,9カ月後のCAGでは再狭窄を認めていない.器質的狭窄のない血管にステントを留置したが,一部の再狭窄をきたしたのみで再経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention;PCI)後は9カ月間良好な開大が維持され症状も改善した.びまん性冠攣縮に対する複数個のステント留置はこれまで報告されておらず,本症例には有効な治療法であったと考えられる.ただし長期予後は不明であり,慎重な経過観察を要する.
  • 薬剤抵抗性冠攣縮性狭心症の治療
    坂本 知浩
    2007 年 39 巻 9 号 p. 823-824
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 斬新なアイデア:機能的な冠スパスムを機械的に治療する
    末田 章三
    2007 年 39 巻 9 号 p. 825
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 市原 利彦, 堀 昭彦, 佐々木 通雄, 西村 正士, 中谷 理絵, 坂本 孝司, 加藤 亙, 上田 裕一
    2007 年 39 巻 9 号 p. 826-833
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    肺アスペルギルス症の開心術の報告は少ない. 昨今左主幹部冠動脈(LMT) に対しても, 薬剤溶出ステント(DES)の出現で,安全に経皮的冠動脈形成術(percutaneous transluminal coronary angioplasty;PTCA)を選択される兆しがある.しかし急性期の抗凝固療法が必須で血栓イベントは致命的になり得る.肺アスペルギルス症は免疫不全病態で発症することが多く,本症例も膠原病のため長期ステロイドを使用していた.肺病変として多剤耐性緑膿菌感染を左下肺中心に繰り返しており, 免疫低下傾向は存在すると考えられる. アスペルギルスのため喀血が繰り返されることより, 抗血小板剤の使用は避けるべきで, また感染の見地から体外循環も使用は控えたほうが良いと考える. LMTは従来,冠動脈バイパス術(coronary artery bypass grafting;CABG)適応だが,全身状態の考慮とLMTの形態により,PTCAが選択されても良い.しかし上記の理由によりoff pump CABG(体外循環非使用冠動脈バイパス術)を選択した.アスペルギルスの肺病変部位が左肺上葉のため,左内胸動脈は栄養血管で毛細血管が発達し,剥離困難が危惧された.以上より右冠動脈は梗塞巣で,右内胸動脈を左前下行枝(LAD)への1本のみのoff pump CABGとし良好な結果を得た.術後は肺病変の侵襲的精査が可能となった.両側に巨大ブラも伴い,分離肺換気を行い手術に工夫を用いたので,繰り返す肺アスペルギルスによる喀血と多剤耐性緑膿菌感染に対するoff pump CABGの戦略を報告する.
  • 高橋 雅弥, 西田 真彦, 岡田 治彦
    2007 年 39 巻 9 号 p. 834-838
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例: 71歳, 男性.
    主訴:労作時呼吸困難,肝機能障害.
    現病歴:2004年7月に不安定狭心症(左主幹部病変)に対して,当科で冠動脈バイパス術(左内胸動脈-左前下行枝,大伏在静脈グラフト-対角枝-後側壁枝)を施行され,当院内科で経過観察されていた.2005年3月ころより呼吸困難を自覚し始め,血液検査上,ビリルビン値の上昇を認めるようになり,精査のため9月初旬に当院循環器内科入院となった.
    入院後経過:CT上,心膜の肥厚が認められ,13日後の右心カテーテル検査での右室圧は典型的なdip&plateaupatternを呈し,中心静脈圧は18mmHgと上昇を認めた.心エコーでは,左室拡張末期径40mm,左房径61mmと,左室の拡張障害が認められた.術後収縮性心膜炎と診断され,当科へ紹介となった.手術は,左開胸でアプローチし,人工心肺非使用下で左側心膜切除を行った.術中,スワン・ガンツカテーテルデータの著明な改善と,経食道心臓エコーで左室径の拡大を認めた.術後約1カ月ころよりビリルビン値の再上昇を認め,術後74日目の右心カテーテル検査において,再度,dip&plateau patternを呈していた.
    考察:本症例においては,心膜炎の炎症が心筋まで及び,拘束型心筋症様の病態を呈したと考えられ,より早期の手術が必要であったと考えられた.
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